これからインターンすることになりそうな場所に本日行ってきました。同居人の知り合いがこの地区でコミュニティワークをしているということで紹介してくれました。面接だと思って話すことを準備していたのですが、普通にコーヒーを飲みながらお話しをしたという感じでした。市のこの部門を担当している方もわざわざ呼んでくださったこともあり、Tensta地区やこの地域のコミュニティワーク、ユースワークについていろいろ教えてもらいました。また僕の問題意識などについても話しを聞いてくださり、午後には施設を案内していただきました。以下、簡単にレポートです。
テンスタ (Tensta)
- ストックホルム北部、市内から電車で40分いったとこにある地域。最近の新聞記事でスウェーデンで中で最も、住民自身が危険だと感じてる地域であると報道された地域。http://www.stockholmnews.com/more.aspx?NID=8542
- 非スウェーデン人のバックグラウンドを持つ人が 85.9% (2007)で、失業率43.5% (2009)(このwikipediaの数字は不確かかも。詳細はこちらを参考にしたほうがいい)という数字。紹介してくれたスウェーデン人の方も、スウェーデンとは思えないようなところだと言う。
- ミリオンプログラム(Miljonprogrammet)という、戦後の成長期に労働力確保の一環としての移民政策を行った結果、移民がどかっと増え、反動として住宅難が起きた。低賃金で利用できる住宅を大量に設置することを目的に断行されたのがこの住宅政策で、1965年から1975年の間にストックホルムの郊外の至る所に建築された。Skårlhomenもその地域の一つだが、Tenstaと近くのRinkbyは最大規模。
- スウェーデン人が少なく、移民が隔離されているのではないかと聞くと、移民がスウェーデンに来た時に自ら知り合いや同じ文化圏のところをまず選んでいるという指摘もあり、現在の政治論争になっているという。
Tensta Träff
- Tensta地区の振興の拠点であり、地域にある15のNGOがプロジェクトを通じてTensta地区の市民社会を構築するこを目的とする。ストックホルム市議会文化振興課と協同している。
- 1984年に建てられ、図書館、カフェ、ユースクラブ、ダイニングホール、勉強部屋、オフィス、会議室、キッチン、Tenstaコミュニティセンター(TCC)があり、すぐ隣に高校と、コンサートホールがある。
- Society Culture Tenstaは、地域のNPOのメンバーシップにより構成されており、その他のNPOとも協同を促す拠点と成っている。
- 図書館で借りられる本は、国際性に富んでおり、15カ国語の言語もの本が用意されている。一週間に2回、17時から19時の間には高校生の宿題を手伝う会が催されている。
- 小学校、保育園の子どもには”数学ワークショップ”を開催している。
- デタッチドユースワークの拠点ともなっており、地域に出向いて子ども若者に会いにいき、話しをし彼/彼女らがどこで何をしているか、どのような困難に直面しているかなどの調査をし、子ども若者政策に反映させている。相談事業、アウトリーチも兼ねている。
Tensta Community Center
- 同施設に併設しているユースクラブ(ユースセンター)。名前はコミュニティセンターだが実質ユースセンター化している。
- 隣にRoss Tensta Gymnasium高校があることもあり、高校生、地域の若者達に多様な活動の機会を提供している。
- 市からの助成を受けて2008年の秋から開始。2012年末には、ストックホルム市の教育部門と協同することになった。
- 一週間に250人の若者が利用し、うち65%は女性。
- 宿題、ダンス、映画鑑賞、グループ活動、講義、学生が運営するカフェ、リーダーシップコース、などの様々活動ができる。
Ross Tensta Gymnasium
- すぐ隣にある高校。(Testa Träff, TCCとの協同事業が多そう)
Blue house, the youth house
- Tensta駅の近くにあるユースセンター。夏休み中も運営している。(おそらくここでインターンすることになりそうです)
- カフェ、ボクシングクラブ、アッシリア人協会、文化学校、若者議会、雇用促進事業、言語教育などが行われている。
- カフェ”Mafe”の開館時間 木曜日 :16時から21時。 金曜日:16時から23時 。 土曜日:17時から24時。 日曜日 :13時から20時まで。
Spånga By parklek, Tensta
- こちらはスタッフが駐在しているプレイグラウンド,Parklek。
- 国がこの土地を買い上げたときの持ち主が農家だったこともあり、建物も古き良きスウェーデンスタイルでした。右の建物は、ラボの国際交流事業とも提携をしている4Hのマークがありました。
- Pre-school (保育園) !! だいたいのとこがこんな感じです。Parkourのすぐ隣にありました。
この地域は80もの世界からの文化が混在するところだから、挨拶ひとつするにせよ人によっては配慮が必要。ここではスウェーデンのハグ文化が当たり前じゃないというのです。えらいとこに来てしまったと思いつつもかなり興奮してます。いろいろとショッキングなことも起こりえそうですが、できることから取り組んでいければと思います。
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