ヨーロッパから帰ってきて、訳があって先日、個人事業主として開業しました。
それにあたって、取引相手のスウェーデンの企業から報酬の支払いの際に「VAT番号があるかどうか」を聞かれました。というのも、コンサルタントとして仕事を委託していただく契約になり、その際に雇用契約書に契約者としてサインするためにVAT 番号が必要だったからです。
VAT番号って何なんでしょうか?はたして必要なんでしょうか?
VAT番号とは?
VAT番号とは、英語で”VAT identification number”のことで、日本語では「付加価値税登録番号」ということになります。Wikipediaでは以下のような説明です。
付加価値税登録番号(英語:VAT identification number、略称VATIN、ドイツ語:Umsatzsteuer-Identifikationsnummer、略称USt-IdNr.またはUID)は、欧州連合(EU)などにおいてそれぞれの加盟国内の付加価値税(消費税)処理のための企業に与えられる個別番号(商業税番号)のことである。つまり各企業が固有にもつ「企業背番号」の意味であり、この番号を通して全ての事務処理が行われている。
ということで何やら、ビジネスをやるには必要そうな番号です。
他のページではこんな記述が。
日本にある企業がこのVAT番号を取得しなければならないケースというのは、現地において何らかの売上が発生する等の場合です。
輸出取引によってEU域内に物品を入れ、顧客から支払いを受ける場合はこれに該当しないので、VAT番号は基本的に不要となります。例えばFOBやCIF、EXW、DDUなどの貿易条件でEUの企業へ物品を輸出する場合等は、VATの支払いは現地側が行います
VAT番号とは|EUのVAT番号の検索方法、日本企業で取得する必要がある場合
うーんこの記述だと、日本の企業でヨーロッパに拠点を置いている会社ならVAT番号を取得する必要はありそうだけど、ぼくは個人事業主として事業を委託してもらってるからちょっと違う。
いろいろよくわからないので、地元の税務署にも問い合わせてみましたが、税務署も「VAT番号って何ですか?」状態でした。
週末は新潟にいました。柏崎米山福浦八景県立自然公園 付近
そういうわけで、もっともこの件に詳しそうな、JETRO(日本貿易振興機構)にメールで直接聞いてみました。
VAT番号は必要なのか?
結論からいうとぼくの場合は、必要がありませんでした。
VAT番号が必要なのは「EU内の国をまたがる取引では、輸入(役務の提供も含みます)VATの
仕入税額控除のため、買手はサプライヤーのVAT登録番号を入手し、自国の税務当局へ報告する必要があるため。」だそうです。ゆえに、ヨーロッパの事業者がサプライヤーに対してVAT(付加価値税)登録番号を要求することは多くあるようです。
しかし日本にも付加価値税として「消費税」があるものの、EUのように登録した番号で納付する制度ではなく、VAT番号は自体が存在しないということです。
そして、このようにアドバイスいただきました。
業務が課税対象のサービスであっても、役務を提供する 日本の個人または法人がスウェーデンでVAT登録し、申告する必要は無いと 思われますが、登録の要否については、スウェーデンの税務署に
ご確認いただきますようお願いいたします。