ようやく出会えた、究極の語学アプリ…
「デュオリンゴ(Duolingo)」がもんのすごいというお話です。この記事を読めば、TOEICの勉強なんて辞めてDuolingoを今すぐ始めるべき理由がよくわかります。
デュオリンゴとは?
デュオリンゴとは、簡単にいうと語学がゲーム感覚でできるアプリのことです。
DuolingoをWebブラウザで開いたホーム画面
ぼくもかれこれお世話になって半年くらいスウェーデン語の「復習」でつかっていますが、
「教科書」がいらなくなります。
Apple社が選ぶ「年間ベストアプリ賞」にも選ばれたこの語学アプリは、全世界でのユーザー数が1億人を超えています。なぜ、デュオリンゴは他の語学アプリと異なりすごいのか?その理由をまとめてみました。
1. 科学的根拠に基づいている
まず、というかぼくはこれだけで惚れ込んでしましましたが、メソッドがとにかく「科学的」なんです。語学ってレベルが高くなるにつれて、難しくなってきて「この方法本当に意味あんんのか?」ってなりますよね。また、受験勉強で慣れている日本人はまずは、勉強の仕方を勉強して最短の解を導き出そうとします。そういう人に読んでもらいたいのが、以下のあるDuolingo開発者へのインタビュー。
Duolingoでは、まず仮説を立てて、そこからA/Bテストで検証します。例えば、関係代名詞を後ろじゃなくて前にしてみたら学習定着率はどうなるだろう?といった仮説を立てて、実際に2つのグループでテストしてみるわけです。その後、テストの正答率といった「評価基準」を根拠にどちらが良いかを判断します。
例えば、動詞の現在形とか、動名詞といったそれぞれの項目のところに、この単語の強さが出てきて、その単語をどのくらい記憶してるかを示しています。それはエビングハウスの忘却曲線に基づいて、だんだん減っていくようになっています。復習するとまた満タンになって、次はだんだん減り方がゆっくりになっていきます。このように、基本的には「単語をどれだけ記憶しているか」というモデルに基づいて設計されています。 |ライフハッカー [日本版]
いいですか。
どんな語学の教科書も、A/Bテストも実装できません。
今ままで、様々な語学アプリを試しましたが、A/Bテストもエビングハウスの忘却曲線もアプリに内蔵しているアプリにはあったことありません。
また、
ニューヨーク市立大学とサウスカロライナ大学が共同で実施した第三者独立調査によると、「Duolingoで学習した34時間は、4年制大学における言語教育の1学期分に匹敵する」とのこと。| ライフハッカー [日本版]
と証明されたのこと。つまり、あなたが大学でスペイン語の授業を一学期終えるには、Duolingoで1日1時間弱を1カ月続けるだけでいいということです。
2. 理念がすばらしい!
語学アプリとかプログラムってやたら高いですよね。
あれが教育機会の格差を生み出しているにもかかわらず、教育関係者はそれでもやったら高い英会話の授業費用とかとるわけです。ふざけんなです。
Duolingoは、ここんとこウソついていません。
ぼくはこれだけでもう惚れ込みました。Duolingoの理念に触れている、創業者へのインタビューではこのように述べられいています。
──確かにこのままでは貧富の格差は広がる一方ですね。
ぼくの生まれ故郷であるグアテマラでは、一部の公立の学校にも導入されています。収入の少ない家庭の子どもたちも、Duolingoを使うことで英語学習の機会を得ることができているわけです。〈中略〉外国語を学んでいる人は世界で約12億人もいます。そのうち8億人は、次の3つの項目を満たしていました。1)英語を学んでいる。2)その目的はより良い仕事に就くためである。3)社会的・経済的な弱者である。つまり、彼らはより良い仕事に就いて、貧困から抜けだすために英語を学んでいるのです。それなのにその学習方法は、多くのお金がかかってしまうものばかりだという矛盾が生じています。そこでぼくらは「完全無料で外国語を学べる方法はないか?」と問うことにしたのです。Wired | Beyond Solution |10秒の作業を「偉業」に変える!天才ルイスのクラウドソース思考 « WIRED.jp
そうなんです。Duolingoは完全に無料で利用できるのです。フリーミアムでもありません。
国際教育を学ぶ身としてもミレニアム開発目標で掲げられた「万人のための教育(Education for all)」を実現するためには、教育機会を平等に確保することが重要で、経済的な資本の有無がそのアクセスを阻害していることは明らかです。そういう意味で、このような高質なアプリを、無料で提供しているDuolingoは素晴らしすぎます。
3. いつでもどこでもできる
一度アカウントを作ってしまえば、ウェブブラウザでもアプリでもどこからでも開けます。
学習の進捗も同期されるので、すぐに続きからはじめられます。
4. ユーザーフレンドリーもいいところ
いや、本当に。試してみればわかりますが、まず余計な「説明」がありません。
正解したらバーが伸びます。カメのボタンを押すと、ゆっくり問題を発音してくれます。
デザインもポップで、直感的な操作で遊べます。
ゲーミフィケーションってまさにこれです。
よく語学ではスペルミスをして答えてしまうことがありますが、それもちゃんと「スペルミス」と認識した上で正解にしてくれるあたりも、語学学習者の心境をよくわかっています。
5. 復習に便利!
Duolingoは、文法、単語、発音、リスニング、スペリング、を主に学べます。それ以外の、読解や会話などは他で補うしかりありません。しかも文法の説明があまりありません。
前提知識がない状態でもある程度であれば、Duolingoで学ぶことはできます。Duolingoの弱いところは、文法を直接教えないところです。教科書のように文法を教える時間がしっかり取ってあるわけではなく、とにかく問題を解いていくスタイルになっています。なので、全く新しい言語を学ぶ場合は、教科書で文法的な部分を補いつつ進めていくのが今の段階では効率的かもしれません。 ライフハッカー [日本版]
逆にいうと、学校の授業で文法の説明とかちんぷんかんぷんな僕にはよかったです。文法の説明って抽象的すぎて、具体例がないとパッとしないんですよね。そういう意味ではDuolingoは、「計算ドリル」のように解いていけるのでいいですよ。
実は、Tips & notes ってとこをクリックすると実は文法の説明も出てきます。また、各章のTips ¬esの文法の説明もとってもわかりやすいです。難しい単語を使っていません
6. 成長を実感できる!
ちょうどあるブログで、モチベーションを保つ秘訣は日々の自分の小さな成長を視覚化することが大事とあったようにDuolingoは自分の習熟度がわかりやすく表示されます。
こんなかんじで
また、ある程度自信がついたら「テスト」をうけることができます。テストで合格すると次のレベルにショートカットできるので、受かったときは嬉しいです。
おすすめの使い方
総じて、Duolingoは語学「初心者〜中級者」のアプリです。
ですので、海外にワーホリでこれからいく人や、留学生が現地語(スウェーデン語とか日本で学びにくいマイナーな言語)にとりかかるのに向いています。学校の授業や、メインのテキストを「補完する」目的で利用するのがいいと思います。
ひさしぶりに英語も試してみると冠詞などの細かいミスも指摘してくれていい「復習」教材になります。
ひとつ残念なのが、現在Duolingoは、日本語話者には「英語学習」しか対応していないところです。その他の言語を学ぶには設定言語を英語にして、例えば「英語でスウェーデン語を学ぶ(I want to learn Swedish)」を選択することでできます。
アカウント→学習中の言語から選択します
ぼくも英語でスウェーデン語を学んでいますが、逆にこのほうが学びやすいように感じています。
日本語からスウェーデン語を学ぶと、文法の説明などが漢字いっぱいで複雑になりがちですが、英語の説明って本当にシンプルなんですよ。
ですのでぼくは現状で満足しています。
日本の大学受験でもDuolingoが利用可能に!
なんとDuolingo、オンラインの語学検定試験「Duolingo Test Center」をたちあげちゃいました。
何かというと
・スマートフォンやパソコンでいつでも受験できる・受験料は20ドルのみ・試験時間は約20分のみ・直前の回答に合わせて難易度が変化するアダプティヴ方式を採用している・マイクやカメラで受験の様子を記録して不正を防止する・語学能力が10段階で評価された受験結果が、48時間以内に届く
という革命的テスト。
試験受けたらLinked inの履歴書にも結果を載せられるので、就活にもばっちしです。
TOEICは欧米では認知度が低く、しかも会話の試験もないので評価は低いです。TOEFLは、全世界で認知度が最も高く、難易度も超高いので鍛えられますが、なんせ一回に2万円近くかかって、試験時間は4時間で、登録してから早くても2週間くらい待たないと結果をもらえないので、こりゃ革命的なんです!
大学入学、資格、海外留学のためにTOEICやらTOEFLやらを勉強している、高校生、大学生、社会人諸君!まずはDuolingoで100点とってみてはいかがでしょう。近いうち、Duolingoの認知度も高まり、日本でも大学受験や就職活動で採用される(?)なんてことになることもありえそうです。
実際に2021年現在、日本でも15の大学の入試でデュオリンゴが使えるようになっています。
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以上、Duolingo愛をお届けしました!
追記
2024年には、生成AIを活用した新プラン「Duolingo Max」が日本語話者向けに提供開始されました。このプランでは、OpenAI社のGPT-4を活用した「スマート解説」や「ロールプレイ」、キャラクターのリリーとの自由な会話を楽しめる「リリーとビデオ通話」などの新機能が追加されています。
また、最新の「Duolingo Language Report 2024」によれば、英語は世界で最も人気のある学習言語として135か国で1位となり、その需要がますます高まっています。日本でも、平均学習時間が世界で最も長い国として1位にランクインしており、学習者の熱心さが伺えます。