久しぶりに教育の本を読みました。これまで「若者政策」や「シティズンシップ教育」、「ユースワーク」というキーワードで色々学んできましたが、このどの言葉も使わないで市民参加型の民主主義社会の礎となる、教育のあり方に通じる考え方を論じている本でした。
筆者は、民主主義の礎となる教育のあり方について、「自由の相互承認」と「一般福祉の原理」について最初に触れています。しかもかなり時代を遡って。
公教育が発明される前の身分社会においては、人びとは時として、身分が違えば相手を同じ人間だと思うことさえありませんでした。それが今日、わたしたちが曲がりなりにも、どんなに価値観の違う人でも、肌の色や言葉が違っても、障害があっても、皆同じ対等な人間同士であると思うことができているのは──つまり〈自由の相互承認〉の〝感度〟を一定程度身につけているのは──文字通り学校教育のおかげなのです。
教育政策は、ある一部の…
社会不安を抑圧する「教育」と「監視社会」
この記事は約1分で読めます。
コメント