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社会を変えていく日本の若者と過ごしたある日のボヤキと涙|若者協議会への提案

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3月は、若者系のイベントづくしであった。国レベルの若者政策のへ参画、地域における若者の教育・余暇活動、そして若者の政治教育という異なる3つのテーマで、うち2つ招待をいただいた。どれも重なりそうなテーマだが、自分と同じように全てのこれらのイベントに参加した人はいなかったでしょう。どれもこれまでにない取り組みで、久しぶりにこの若者参加、ユースワーク、若者政策の分野が飛躍する年になりそうだと嬉しくなった。しかしそれぞれ思うことはあった。今回は、これらの会のフィードバックを兼ねた「ぶっちゃけどうだったの?」をまとめてみる。

国会議員と若者団体が「面談」したはいいも…

3/20 日本若者協議会にて

 

最初は、国会議員と全国の若者団体との面談に出席。この会を主催したのは、 日本若者協議会 でこれまで若者の声を反映させるべく、主要政党と若者との討論会などを企画して活動をしてきた。国会議員は、今回の会を期に発足することとなった「若者政策推進議員連盟」に加盟する議員らだ。私自身も 講師として招待いただいたこちらの自民党の若手国会議員からなる「若者の政治参加検討チーム」を企画 した、鈴木議員などが中心となっている。もともとNPO法人Rightsでも若者政策の議員連盟を構想していたが、今回、日本若者協議会が主導で発足することとなった。

3月の半ばに突然招集がかかった。この時点では、私個人の参加を打診されたので快く引き受けた。後日、会の案内が回ってきたが、その時にはNPO法人Rightsのモロズミとしての参加を求められた。「各団体2分以内で議連で検討してほしい政策テーマ(可能であれば具体的に)を口頭プレゼンして頂くので、事前に考えといて頂けますか」という宿題もあったので、提言も事前にまとめておいた。

当日集まった若者団体

当日、集まった団体は以下の通りだ。

日本若者協議会 特定非営利活動法人YouthCreate 一般社団法人リビジョン 学生団体ivote NPO法人Mielka 学生団体POTATO 学生団体ユニスク・ジャパン(日本学生会議所) 一般社団法人ユースデモクラシー推進機構 学生団体ivote愛知 Japan Youth Platform for Sustainability 一般社団法人SDGs 市民社会ネットワーク NPO法人アイセック・ジャパン 学生団体リーンイン早稲田 NPO法人グラスルーツジャパン NPO法人Rights

日本政策学校

これに加えて、政策系のゼミや医療系の国際学生連盟など多くの若者団体が集まった。団体の代表者だけがネームプレートのある場所への着席が求められた。

会は国会議員5名ほどがきて突然始まった。しかし、前半20分近くは国会議員らが議員連盟の運営方法、他に参加を呼びかけたほうがいい「先生(議員同士の呼称)」など若者に全く関係ない話を続けた。この時点で、ぎこちない会の進め方、若者を抜きにした意思決定が繰り広げられていたことに、私は愕然としていた,,,。事前にやっておけよ。。

そしていよいよ若者の提言の時間だ。この時点で、ファシリテーターもいないもんだから時間がおしている。若者からの提言は「1分でお願いします」ということだ。もちろん1分以内で提言をまとめられた若者はほとんどいなかった…。だって2分だったから当初は…。

運営側からとくにフォローもなく、会は終了。国会議員が退席後、残った若者だけが集まって話す時間となった。(なんども意見を求められたことは嬉しかったが、これもまたグダグダであった)

協議会へのボヤキ..

以下、会の感想をボヤいてみる。(後日、運営側に送ろうと思う)

・まず事前にどういう会議をやるかの周知がクローズドで「招待制」であったことが謎だった。参画のはしごににおて「情報を提供」することは参画の最低限の段階。透明性が高く、オープンで民主的な協議会を開かない限り「招待されなかった若者団体」は、不平不満に思うし指示を失う ・若者団体の傘組織・中間組織であるからこそ最も大事にしなければいけないのは、民主的な手続きの透明化と時間をかけた合意形成。この過程がなく、突然、協議会の実施が通知されたのは驚き ・理想的には、事前に若者団体側だけで会議を開いて、若者協議会を若者団体の声を集め、国の若者政策に反映させる機関になることや団体会員の要件、協議会のミッション、ヴィジョンの確認をするべし。これらはNPOや真っ当な学生団体を回している人なら常識的なプロセス ・協議会当日、国会議員が若者団体の目の前で会議をしていた。声を聴く場だけにしてくれれば、意見表明がもう少し丁寧にできた ・会議のファシリテーターなしで、要望を「1人1分で」はあまりにも雑。もともと2分と聞いていた ・場を「引きとり」コーディネートする人がいれば、随時時間調整ができた ・書面による要望を可能とするべき。事前に意見項目が重複する可能性があることもそれで確認できた ・招待していた若者団体の基準が不透明。どの団体に声かけをしたのか、なぜ声かけをしたのか、今回これなかった団体はどこかがわかるとよかった ・協会がこれまでやってきたことはよくわかるが、協会の意思決定プロセス、理事と会員の関係、理念、ビジョン、会員要件、若者政策の定義、若者の定義が不明瞭 ・NPOの基本的なマネジメントのガバナンスが成り立っていないので、国会議員退出後の若者だけの会議では議題設定が理解不能 ・現時点では団体所在の根拠がドイツ・スウェーデンの若者協議会の存在だけとなっているが、日本の文脈に依拠するためにもこれまで日本にあった若者団体について研究するといい。例えば、国と密接に結びついていたときには補助金も降りていたが、大戦中に軍事利用されてしまった過去から、若者協議会が陥ってはいけない状態を導くことができる。それがミッション・クレド、となる。 ・国会議員との協議会実施後、協会の政治的中立について言及があったが慎重になるべき。政治的中立を保つことについての協会の考え方も不明確なので今後、表明化してもらえると今後会員を呼びかける団体の基準にもなる ・若者政策を支持する議員を点数付けして、協議会が「支持する」というようなことをするのなら、その旨も明らかにしたい ・議事録は、参加できなかった団体がフォローするために必要。あらゆる方法で「関わる方法」を多様化し透明化のための基本的な方法

・オーラルでの発言が苦手な人への配慮が必要。高校生もいたのに、ファシリテーションしないで話を振るだけなのはあまりにも雑。後日、書面によるフィードバックをしているのかも不明

NPO運営ど素人が実施した会であったのが完全に露呈した形で終了した。最後の若者だけの会議は、論点不明、ファシリテーションなし、声がでかい人有利の最悪の会議。久しぶりにあんな場を目の当たりした。

おそらくこのままだと、次の集まりにくる団体は減る。国会議員側も今回だけで協議会に対して相当に信頼が下がっているはずなので、早急に対策を打つべし。

具体的すぎる提案をいくつか

以下、私からの具体的な提案をま少々。

・若者協議会自体のガバナンスの整理(ミッション、意思決定プロセス)
・若者協議会に加盟する or できる団体資格、加盟することで得られるメリットの定時、会費の有無などの設定の明確化
・若者が考える「若者政策」を国の若者政策に反映させるためにはどうしたらいいか?これを主軸の問いとして、定期的に有識者・実践者を招いた会を開催するといい
・例えば、若者協議会が考える「若者」の定義、若者政策の定義などをしてみる。これまで世界の若者政策の発展の歴史は何か、日本における若者政策の歴史とは何か、若者政策が扱う分野とは何か、国の若者政策とローカルな若者政策違いは何か、Evidence based な若者政策とは何であるのか?などを研究する会があれば、若者協議会が考える若者政策の定義もできる(各、問いにおける専門家はだいたい思い浮かぶ)
・究極的には、若者協議会が加盟団体と一緒に「若者政策」の草案を作ってみることを目標にするといい。方法としては現在ある、子ども若者育成支援推進法に赤入れをする会などをすればいい

とまあ、思うことは色々だ。しかしせっかく半世紀ぶりにできた枠組みなので生暖かい目線で応援したいと思う。

 

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