Tatsumaru Times の新連載、「香港いい店うまい店」シリーズ第3弾です!
このシリーズでは、アジアNo.1の国際都市、香港の魅力と本当にうまい店
を現地の記者がレポート。書き手は、グルメで笑顔がまぶしい日系企業の香港の駐在員、ギャツビーくんです。
本当に うまい「おかゆ」って食べたことありますか?
魚のすり身をトッピングしたおかゆ
同じ日本食でもそれぞれの地域の気候や生活習慣によって日本食そのものが大きく異なるように、国や地域によって食文化は大きく異なります。仮にそれが同じ種類の食べ物であったとしても調理方法や、食べ方が異なるのは誰もが知るところです。
香港と日本の食べ物を比較した際に大きく位置付けが異なるのが「おかゆ」ではないでしょうか。日本における「おかゆ」の位置付けは、あくまで風邪を引いた時や体調を崩したときに食べるものであり、わざわざお店におかゆだけを食べに行くということはないでしょう。

編集長、最近おかゆ食べました?

いやー風邪ひいたときくらいですかね~。
(糖質制限ダイエット中につき米の摂取制限中)
一方、香港では至る所におかゆ専門店が軒を連ね、朝から深夜まで香港人のお腹を満たしています。街に、一つや二つ美味しいおかゆ専門店があるため、香港人はわざわざ遠くまでおかゆだけを食べに行くということはしないのかもしれませんが、香港のおかゆは遠出してまで食べる価値があります。

誤解を恐れずに申しあげれば、日本のおかゆとはまったく別次元の料理だと思ったほうがいいです。
上環の“生記粥品専家”や中環の“羅富記粥麺専家”、銅鑼湾等にある“池記”は有名です。
朝から晩まで営業するおかゆ屋さん
内装や什器はローカル感に満ち溢れており、英語も通じないことが多いですが味は確かです。メニューも広東語のみのお店が多いですが、だいたい漢字から想像がつくので勘を頼りに注文することもできます。
「おかゆ」に「ひたパン」、考えたやつノーベル平和賞。
香港のおかゆは出汁で炊き上げるため、スープのうまみをぞんぶんに味わうことができます。

出汁はお店秘伝のレシピなのでしょう、複雑な食材から生み出されるその出汁はお店ごとに異なり、お店の個性を表しています。
香港ではおかゆに豚肉や魚のすり身などのトッピングを付け加えるのが一般的で、特に人気なのが「油條(ヨウティアオ)」と呼ばれる少し塩気のある細長い揚げパンです。この中国式揚げパンは飲茶でも使われ、広東省などの中国南部地域ではよく食されるものだそうです。
中国式揚げパンの油條
このカリッカリの揚げパンをおかゆのスープに突っ込み、たっぷりとおかゆの出汁を吸うまでじっくりと、そしてじっくりと待ちます。
ここまで来たらもうひたパンどころの話ではありません。
ほっぺたが落ちるやつです。

この場を借りておかゆに油條を付けて食べることを発明した人に心から感謝申し上げます。
ひたパン、ここに極まる。

信じられないと思いますが、おかゆに揚げパンって本当に感動しますよ。

「糖質 on the 糖質」って、糖質制限ダイエット的には究極の敵。つまり、最強にうまいってことじゃんね..ちくしょう
おかゆに始まり、おかゆに終わる
香港のおかゆ専門店は朝からやっているところも多くあります。少し遅く起きた朝、温かいおかゆをすすりながら油條をおかゆに浸して食べるというのがたまらなく幸せです。
しかしながら、おかゆは朝だけの食べものではなく、深夜まで営業しているお店も多くありますので、お酒を飲んだ後におかゆで〆るという香港ならではの〆方もあります。
本当に美味しいおかゆを食べたいのなら是非、香港へ!
紹介した場所
生記粥品専家

羅富記粥麺専家



池記


