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こども・若者の意見聴取のやり方|こども計画の会議を「一緒に考える場」にする方法

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えんたくんを活用しました

過日、愛知県の知多半島、武豊町のこども計画に関わる会議に参加してきました。

今回は高校生や大学生などの若者も参加する会議となり、前半はこども計画の進捗について確認し、後半はワールドカフェ形式で、若者も大人も一緒になって武豊町のことを考える時間になりました。

「ロの字型」ではない会議――場のつくり方から工夫する

よくある「ロの字型」の会議で、資料について順番に意見を述べていく、という形ではなく、そもそもの場のつくり方から工夫されていたのが印象的でした。

前半は私が司会進行を担当しましたが、進行原稿の中にも、安心して話すためのグランドルールや、こども計画について初めて参加する人にも伝わるような説明がしっかり組み込まれていました。

これまで町の皆さんと準備をする中で、

  • 初めて参加する高校生や大学生にも分かる言葉にすること
  • 若者を単に意見を聞く対象にするのではなく、一緒に考える参加者として位置づけること

などを話してきましたが、それが実際の会議の設計にきちんと反映されていたこともうれしかったです。

後半のワールドカフェは、地域でファシリテーションなどの活動をされている方に進行をお願いし、私は外部の専門家・オブザーバーとして参加し、最後に少しコメントするという立ち位置でした。

そして、この役割分担がとてもよかった。

「有識者=座長=司会=ファシリテーター」へのモヤモヤ

これまで自治体のさまざまな会議で部会長や座長を務める中で、ずっと少しモヤモヤしていたことがあります。

自治体の審議会などでは、大学教員などの有識者が座長になり、

  • 「専門的な知見を提供する人」であると同時に、
  • 「会議を進行する人」であり、
  • 「参加者から意見を引き出すファシリテーター」でもある

ということが少なくありません。でも、よく考えると、これらはそれぞれ違う専門性です。

外部から来た大学教員は、その分野の制度や政策、研究については説明できても、その地域で暮らしているわけではありません。その地域の実態や人間関係を十分に知っているとも限りません。そうした関係性のない中で、「○○さんはどうですか?」と自然に話を振ったり、本音を引き出したりするのは案外難しいものです。

さらに、大学教員がファシリテーターになることで、無意識のうちに「先生が質問して、参加者が答える」という授業のような構図になってしまう可能性もあります。

行政・専門家・地域のファシリテーター――それぞれの役割

今日の会議では、そこがうまく分かれていました。

担い手役割
行政こども計画や政策についてきちんと説明し、会議の仕組みをつくる。そして、出された視点を実際の政策につなげていく
外部の専門家「そもそもこども計画とは何なのか」「子ども・若者の視点を政策に入れるとはどういうことなのか」といった、制度や考え方を必要に応じて解説する
地域のファシリテーターその地域を知り、人との関係性を持っている立場から、実際の対話の場をつくる
子ども・若者を含む参加者「正しい意見」や完成された政策提言ではなく、「自分から見ると武豊町はこう見える」「自分はこう感じている」という、それぞれの視点を持ち寄る

「有識者=座長=司会=ファシリテーター」と、一人ですべてを担う必要はないのだと思います。

専門家には専門家の役割があり、地域のファシリテーターには地域のファシリテーターだからこそできることがあり、行政にはそれを実際の政策につなげていく役割がある。そして、その真ん中に、子ども・若者を含む地域の人たちの視点がある。

こうしてそれぞれの専門性と役割をうまく組み合わせることで、自治体の会議はもっと「意見を述べる会議」から「一緒に考える場」に変わっていけるのかもしれません。今日の武豊町での実践は、その一つの形としてとても面白いものでした。

背景にあった、こども家庭庁のガイドラインと研修

ちなみに、今回こうした場がつくられた背景には、武豊町の職員のみなさんが、こども家庭庁の研修等を通じて「こども・若者の意見を聴く場づくり」について学ばれてきたこともあります。

こども家庭庁の「こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン」もよくまとまっていて、

  • 事前の情報提供
  • 安心して話せる場づくり
  • ファシリテーション
  • 意見を聴いた後のフィードバック

まで整理されています。こうしたガイドラインや研修での学びが、実際の自治体の会議づくりに活かされているのを見られたのもよかったです。

▼こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン
https://www.cfa.go.jp/policies/iken/ikenhanei-guideline

▼自治体向け「こども・若者意見反映サポート事業」(研修等)
https://www.cfa.go.jp/policies/iken/jichitai/

「一緒に考える場」の小さな経験が、地域への信頼をつくる

そして何より、高校生や大学生にとって、「地域や行政は、自分たちのことを一方的に決めるのではなく、自分たちがどう見て、どう感じているのかをちゃんと聞こうとしてくれている」と感じられる場になること。

そうした小さな経験の積み重ねが、地域や社会への信頼や、「自分もこの地域をつくる一人なんだ」という感覚につながっていくのではないかと思います。

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