キャリア・生き方 By: Tinou Bao – CC BY 2.0
ぼくの尊敬するベルリン在住のイラストレーター、高田ゲンキさんのツイートからある記事をみつけました。
記事全文はこちらから
女性は男性の充電器?
記事はこのように述べています。
「男はみんな5歳児である」。これはイライラすることなく、相手をありのままの姿で受け入れるのに最も簡単な思考法です。
なぜ5歳児なのかというと、5歳児というのは、小学校に上がる前の幼稚園や保育園では一番上の学年です。小学校に上がると勉強や運動で否応なしに「現実」を突きつけられ、社会に適応していく方法を覚えていきますが、5歳児にとって世界=自分。自分は世界の頂点であるという感覚で生きていて、男性の人生の中でプライドがマックスの時期が5歳なのです。
男性は好きな女性の前では特に、ありのままの自分を受け入れてほしいというのと同時に、一番かっこいい自分でいたいという願望があります。
だから、女性からしてみたら、わけのわからない行動を取ったり、意味不明な発言をしたりするのですが、これは男性の本能なのです。
そして、男性が最も心地よいことは、プライドがマックスの5歳児のような自分でいられること、そしてそういう自分でいられる環境を整えてもらうことなのです。
|「男はみんな5歳児である」と思って生きれば、多くの問題は解決する
さらにこう続きます。
えぐいですね。。
スウェーデン人の友人にみせたくない表現です…
自尊心が低い男性の諸悪の根源は何か?
ぼくはこの記事の内容は、非常に日本の男女関係の特徴を表しているなと思う。
そして植村絵里さんがこのように発言する背景もわかる部分がある。おそらく多くの日本の女性的には「的を得ている」感はあるんだろうな。一部表現がえげつないけども。
なぜ日本では女性が男性を母性で包んであげなければいけないのか?
その辺りがこの記事から掘り起こしたい問題の本質だろう。日本のウーマンリブ問題の謎が解けた感がある。
付け加えると、学歴高い人でもいい会社に入った人でもこの呪縛から解けない人は多いと思う。
この記事の本質的な問題は、歪んだ日本男児を大量生産してしまう社会側の問題かと。女性は「被抑圧者」の立場を前提としており、そのカウンターパンチの方法を伝授しているだけなのかも。
日本男児が「ゲス」いのはしょうがなくて、そのゲスさを何とかヨイショしないと回らないから、植村さんはこういうことを発言しているからであって、決して女尊男卑な発想でこのように発信しているわけではないと、思っています。
日本男児はすごいずれているのは、デートで奢ることだって当たり前じゃないことがわかる以下の記事からもよくわかります。
男性がデートでおごるのが当たり前なのは日本だけ?スウェーデンでは嫌われます。 例えば日本で食事をしたとき。同席した人が、自分より若かったり部下だったり女性だったら、おごるもしくは多く支払うことが一般的ですよね。しかしその「常識」が嫌がられる国もあるんですね。スウェーデンで体験した、半年前の苦い経験の反省会をします。
国際的な調査にみても日本の自尊心の低さは現れています。
「自分自身に満足している」と答えたのは1位の米国が86.0%、6位の韓国でも71.5%だったが、日本は45.8%と著しく低かった。「自分には長所がある」と答えた割合も日本は68.9%で最下位。他国は93.1%(米国)~73.5%(スウェーデン)だった。
|自信ないけど役立ちたい 日本の若者、自己評価低く 内閣府調査、7カ国で意識を比較
なぜ、日本の子ども・若者は相変わらず自尊心が低いのか?
「謙虚な国民性だから」といっている場合ではないように思います。
男性・女性の両方が5歳児でいられる社会がいいじゃない
これは実際にぼく自身が北欧の女性とお付き合いをするなかで感じたことです。
欧米ではいや少なくとも北欧では、どちらがどちらかに「奉仕」するという発想ではなく、Buddy (バディー・まぶだち) な関係なんです、カップルの前提って。イメージは、「俺の背中についてこい!」でも「車でお迎えするよ」でもなく「肩を組んで同じ方向を見ている」というような関係なんです。
これならお互いに「5歳児」でいられるんです。
日本でもいいカップルは本当にこういう関係の人が多いなと思います。
論点は、男性 vs 女性ではない
もうひとつは問題提議したいのは、この記事で教えていることは本質的な問題である権力関係(パワーバランス)を固定化させてしまうという危惧です。自信がない男性を母性愛で「包み込む」ようにすることで自尊心を高めるという方法は、部分的にはあり得ても、男女間の権力関係が対等ではないことを大前提としています。つまり、権力が男性優位の社会でその男性らを励ますためにできることとして女性が彼らを子供のように扱う(ある意味、受動的に男性を見下す)という考え方は、力関係を対等にみているというわけでなく、発想の転換によって男性を支配する側に立つということです。ここでも男女は決して平等ではありません。
女性のエンパワメントをこのような角度で議論をすると、男性 vs 女性という二項対立の構造が固定化してしまう可能性があります。
逆にお互いが「5歳児」だったら、こんなことをする必要はありませんよね。
どちらが上か下かを前提とした議論をすることは、果たして問題の解決になるでしょうか。
フラットな男女関係を築く方法
最後に、ではどうやったら対等で爽やかな男女関係が気付けるか、振り出しに戻りベルリン在住のイラストレーターの高田ゲンキさんよりアドバイスです。
自然な人間関係ですよね。
互いに自信と理想に溢れる「5歳児」でいれる社会にしようよ。
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