政治参加・主権者教育
子ども・若者参画/参加論を主張する人ほど、それが「自明の価値であり権利だから」で終える人が多い。次の段階である、それを可能とする障壁の突破方法の議論へ行こう。しかし今は本人の力をつける(主権者教育、主体化)の議論ばかり。
エンパワメントとは、当事者のパワーの付与と社会側の変革の両方を迫るもの。であれば「社会」側が内包する、その文化や規範の輪郭をはっきりさせる必要がある。それに気づいてきたのは、日本社会からdisplacement されて生きてきた人達である場合が多い。高学歴のかつてのリーダー達ではなく。
主権者教育を受けてきたであろう学生、主体化がすごい若者、いろいろいるけど、そもそも参加先の社会がこれでいいのかということ。社会の在り方のオルタナティブを多くの人が描けないといけない。例え理想であっても。でなければ今の状況を「生き抜くしかない」となってしまう。それは参加の諦め。
海外生活や留学をした人たちもある意味、日本社会でdisplacementされてきた人とも言える。(自ら選択した結果だけど)「越境」したから。だから日本の違和感が国際社会と比較してわかる。けど多くが帰国して就職して、結局、いい感じで適合していく。その特権性を無自覚のまま埋没していく。 日本人のパスポート保有率は約23.5パーセント。うち海外旅行者を除くと、海外留学できる人は圧倒的に少ない。それを無自覚に自分のキャリア構築と消費的なレジャーだけする留学生は少なくないのではないかな。