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スウェーデンにおけるコロナウィルス感染拡大状況と対策:これまでの全推移(1/30〜6/17まで)

この記事は約71分で読めます。

スウェーデンにおけるコロナウィルス感染拡大の状況と対策についてまとめます。

  1. スウェーデンの現在のコロナウィルスによる感染者数・死者数の推移(グラフ)
  2. スウェーデンにおけるこれまでのコロナウィルス感染拡大と対策の全推移(1月30日から)
    1. 1月〜2月
    2. 3月〜3月15日
    3. 3月16日〜4月1日
      1. 3月16日|感染者計:1059|国会の議席数を激減。死亡者計6名。
      2. 3月17日|感染者計:1167|スウェーデンへの入国不可に。高校の休校を決定。交通機関も対策開始。
      3. 3月18日|感染者数計:1297|国王による声明の発表。Scaniaが生産中止
      4. 3月19日|感染者数計:1423|休校措置を可能とする法案が可決
      5. 3月20日|感染者数:1623|大学の封鎖、労働協約の延期、子ども向け番組
      6. 3月21日|感染者数計:1746|死者数20人。
      7. 3月22日|感染者計:1906|首相によるテレビ演説
      8. 3月23日|感染者数計:2016|スキーリゾートが対策を開始
      9. 3月24日|感染者計:2272|貧困地域での感染拡大の兆候あり
      10. 3月25日|感染者計:2510|死者数計:42 ストックホルム、小規模事業者への支援開始
      11. 3月26日|感染者計:2806|国による小規模事業者への支援策の公表
      12. 3月27日|感染者計:3046|50人以上の集会の禁止
      13. 3月28日|感染者計:3447|死者数計:102
      14. 3月29日|死者数計:110|重篤患者数は減少傾向に。
      15. 3月30日|感染者計:4028|死者数計:146
      16. 3月31日|感染者計:4435|死者数計:180
    4. 4月1日〜4月15日
      1. 4月1日|感染者計:4947|死者数計:239
      2. 4月2日|感染者計:5466|死者数計:282
      3. 4月3日|感染者計:6078|死者数計:333
      4. 4月4日|感染者計:6443|死者数計:373
      5. 4月5日|感染者計:6830|死者数計:401
      6. 4月6日|感染者計:7206|死者数計:477
      7. 4月7日|死者数計:591
      8. 4月8日|感染者計:8419|ストックホルムではR0=1に
      9. 4月9日|感染者計:9141|死者数計:793
      10. 4月12日|感染者計:10483|死者数計:899
      11. 4月13日|感染者計:10948|死者数計:919
      12. 4月14日|感染者計:11450|死者数計:1033
      13. 4月15日|感染者計:11927|死者数計:1203
  3. 4月16日〜4月30日
      1. 4月16日|感染者計:12540|死者数計:1333
      2. 4月17日|感染者計:13216|死者数計:1400
      3. 4月18日|感染者計:13822|死者数計:1511
      4. 4月19日|感染者計:14385|死者数計:1540
      5. 4月20日|感染者計:14777|死者数計:1580
      6. 4月21日|感染者計:15322|死者数計:1765
      7. 4月22日|感染者計:16004|死者数計:1937
      8. 4月23日|感染者計:16577|死者数計:2021
      9. 4月24日|感染者計:17567|死者数計:2152
      10. 4月25日|感染者計:18177|死者数計:2192
      11. 4月26日|感染者計:18640|死者数計:2194
      12. 4月27日|感染者計:18926|死者数計:2274
      13. 4月28日|感染者計:19621|死者数計:2355
      14. 4月29日|感染者計:20302 |死者数計:2462
      15. 4月30日|感染者計:21092 |死者数計:2586
    1. 5月4日〜
      1. 5月4日|感染者計:22721 |死者数計:2769
      2. 5月5日|感染者計:23216 |死者数計:2854
      3. 5月6日|感染者計:23918 |死者数計:2941
      4. 5月7日|感染者計:24623|死者数計:3040
      5. 5月8日|感染者計:25265|死者数計:3175
      6. 5月11日|感染者計:26670|死者数計:3225
      7. 5月12日|感染者計:27272|死者数計:3313
      8. 5月13日|感染者計:27909|死者数計:3460
      9. 5月14日|感染者計:28582|死者数計:3529
      10. 5月15日|感染者計:29207|死者数計:3646
      11. 5月18日|感染者計:30377|死者数計:3698
      12. 5月19日|感染者計:30799|死者数計:3743
      13. 5月20日|感染者計:31523|死者数計:3831
      14. 5月22日|感染者計:32809|死者数計:3925
      15. 5月25日|感染者計:33843|死者数計:4029
      16. 5月26日|感染者計:34440|死者数計:4125
      17. 5月27日|感染者計:35088|死者数計:4220
      18. 5月28日|感染者計:35727|死者数計:4266
      19. 5月29日|感染者計:36476|死者数計:4350
      20. 6月1日|感染者計:37814|死者数計:4403
      21. 6月2日|感染者計:38589|死者数計:4468
      22. 6月3日|感染者計:40803|死者数計:4542
      23. 6月4日|感染者計:41883|死者数計:4562
      24. 6月5日|感染者計:42939|死者数計:4639
      25. 6月8日|感染者計:45133|死者数計:4694
      26. 6月9日|感染者計:45924|死者数計:4717
      27. 6月10日|感染者計:46814|死者数計:4795
      28. 6月11日|感染者計:48288|死者数計:4814
      29. 6月12日|感染者計:49684|死者数計:4854
      30. 6月15日|感染者計:52383|死者数計:4891
      31. 6月16日|感染者計:53323|死者数計:4939
      32. 6月17日|感染者計:54562|死者数計:5041

スウェーデンの現在のコロナウィルスによる感染者数・死者数の推移(グラフ)

スウェーデンの現在のコロナウィルスの感染拡大の状況は以下のようになっています。

比較のために日本も掲載しています。

スウェーデンにおけるこれまでのコロナウィルス感染拡大と対策の全推移(1月30日から)

以下ではスウェーデンのこれまでのコロナウィルスの拡大とその対策についての経過をタイムラインにしてまとめています。これまで断片的にしか追えてこなかったので、整理の意味もあります。日本語でスウェーデンの情勢をまとめておられる方もいらっしゃいますが、部分的なのでひとまず全過程を抑えようという試みです。

とはいえリソースが限られているので、基本的には The Local のコロナウィルスライブアップデートの内容を意訳するに留めました。盛り込もうと思えばいくらでもできますがきりがありませんので、主に「対策」の部分をまとめさせていただきました。ご勘弁ください。

The Localでも注釈がありますが、感染者数や死者数の統計は、検査の実施方法や報告方法によって国の公表しているものとのずれがありますことをご留意ください。

  • さらなるThe Localによる更新は時間があるときに随時追記していきます。誤訳や情報提供などございましたら、コメント欄よりお願いします。(時差により更新が1日遅れとなりますこと、ご了承ください。)
  • また、既に公開されている他の方の書かれた日本語の記事なども随所にリンクを貼ったり、グラフを挿入したり後から編集していこうと思います。
  • 「集中治療を要する重篤患者数」とは、コロナ危機が開始から現在までの間の回復者と死者も含みます。

最新のスウェーデンのコロナウィルス感染者数、死者数などの統計は公衆衛生庁のこちらのサイトから参照可能です。

SVT のデータジャーナリズムサイトもみやすくてよいです。

corona_puffbild-3772671 The spread of the new coronavirus Follow the spread of the coronavirus around the world with this graph-based article.

遡ること、1月30日からのスタートです。

1月〜2月

1月30日
スカンジナビア航空が中国本土へのフライトをキャンセル

1月31日
スウェーデンで初となるコロナウィルス感染者をヨンショーピンで確認。中国からの帰国者だった。

2月2日
11人のスウェーデン人が武漢からの避難便で帰国

2月25日
公衆衛生庁は、ウィルス感染拡大リスクを「とても低い」から「低い」へ格上げ

2月26日
ヨーテボリ(Västra Götaland )にて第二の感染者確認。感染者は北イタリアからの帰国者。

2月27日
感染者計:7|さらに5名の感染者確認。3名はVästra Götaland 、1名がウプサラのドイツからの帰国者、もう1名がストックホルム。

2月28日
さらに4名の感染者確認。

2月29日
2名の感染者確認。Västra Götalandのイランへの旅行者とストックホルムで確認。

3月〜3月15日

3月1日
1名の感染者確認。

3月2日
感染者計:15|

  • 公衆衛生庁は、ウィルス感染拡大リスクを「低い」から「中度」へ格上げ。
  • 外務省は、イランへの渡航を控えるように警告し、イランからスウェーデンへの直接就航を停止させるために、世界で初めてイラン航空に就航許可を停止。
  • ストックホルムから新らたな感染者1名を確認。

3月3日
感染者計:30|

  • 感染者数が倍増。スコーネ地方で初の感染者。
  • Västra Götalandの感染者は北イタリアからの帰国者で、新たに10人の感染がストックホルムで確認。
  • ヨンショーピンでの最初の感染者は回復。

3月4日

  • 公衆衛生庁は、帰国後に症状がみられる人と感染者と接触のある人を対象に、検査を実施することを公表
  • 22名の感染者を確認。

3月5日

3月6日

  • 外務省は、北イタリアと韓国の一部の地域への不要な渡航を控えるように通告
  • さらに43名の感染者確認。

3月7日

3月8日

  • 42名の感染者確認。うち、12名がVästra Götaland、14名がストックホルム。

3月9日

  • 57名の感染者確認。新に5地域で感染者確認。すべてが北イタリアへの渡航者。一方で、ストックホルムでは海外渡航経験もなく、感染者との接触もない感染者が初めて確認される。

3月10日

  • 感染者計:345|公衆衛生庁はウィルス感染拡大リスクを「非常に高い」へ格上げ。
  • 公衆衛生庁は、一般人には病院や介護施設への不要な訪問を避け、咳や熱の症状がみられる職員には職場へ出向かないようにすることを勧める。
  • 不要な渡航の自粛要請をイタリア全土へ拡大。

3月11日

  • 感染者計:497|コロナウィルスによる北欧初の死亡者を確認。高齢者。
  • 政府は病気休暇の要綱を変更し、病欠を即日で適用できるように。これまでは二日目以降でしか病欠は適用されなかった。この措置はこの日から一か月半の間、有効とされた。
  • また、政府は500人以上の規模の催しを禁ずる公衆衛生庁の要請に従うことを表明。
  • 外務大臣は、オーストリアの一部の地域への不要な渡航の自粛を要請。一方、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカからのスウェーデンを含むシェンゲン協定国への渡航をすべて禁ずる声明を発表。
  • 飲酒運転を確認するための飲酒検査装置の保持を警察は止めることを表明。しかし、飲酒の疑いのある者の検査はする方針。

3月12日

  • 感染者計:620|ゴトランド島での感染者確認。これによりスウェーデン全土において感染が拡大したこととなる。
  • フィットネスクラブ大手のSATSは、2週間の全店舗の営業を停止。
  • Norrtälje の刑務所では、暴動が発生。コロナウィルスの感染拡大に伴う面会の制限による反発が原因とみられる。
  • ストックホルム保健局は、高齢者と入院患者のみにコロナウィルスの検査を限定することを公表。限られた資源を最大限効率よく利用するという国の方針に従ったため。
  • 症状がみられる人は、代わりに保健局へのホットラインである1177へ電話をし、出勤をせず、外出を自粛して、人との接触を避けることを勧める。
    トランプ大統領の欧州からの米国への渡航禁止措置(イギリス、アイルランドは含まない)の開始を、3月13日11時59分から行うことを公表。
  • 教育大臣の学校長、大学長と対策会議を実施。デンマークとノルウェーはこの時点で、学校を一時的に閉鎖することを決定。しかし、スウェーデンの公衆衛生庁は、そのような措置は、医療従事者として働く親にとって悪影響となることを忠告。それを受け、教育大臣は国レベルでの休校措置をこの時点ではとらないことを表明。学校長には、オンライン授業の導入や、学期の調整などの措置の検討などをガイドライン。
  • 公衆衛生庁は、ガイドラインを更新し、海外渡航歴の有無にかかわらずコロナウィルスの症状がある人、かぜの症状がある人に対して最低でも2日症状がなくなるまで外出自粛を要請。

3月13日

  • 感染者計:775|経済界、教育への影響が拡大。
  • 外来の禁止を実施する病院数が増加。
  • 保健局のホットライン1177への相談件数が急増。これを受け、コロナウィルス有症状者限定のホットラインを開設。
  • 政府はコロナウィルスの影響による経済対策を担うコーディネーターとしてAnders Ferbeを任命。
  • 経済的な影響をうけた企業に対して、中央銀行(Riksbank)は、5兆SEKまでの貸し出しを表明。
  • スカンジナビア航空とノルウェー・エアシャトル(Norwegian)は、トランプ大統領の渡航禁止措置を受けて、スカンジナビアから米国への就航をとりやめ。
  • ステファン・ロベーン首相は、海外渡航の自粛を国民に要請。
  • 大学進学のための統一試験(Högskoleprovet)を中止。スウェーデン高等教育・研究大臣Matilda Ernkransは、秋入学での対応を検討中。

3月14日

  • 感染者計:942
  • コロナウィルスによる2人目の死亡者確認。85歳女性。死亡者はヨーテボリ地方の女性で、集中治療を受けており他の病気にも罹患していた。
  • デンマークは、コロナウィルス感染拡大を阻止するために国境を封鎖。スウェーデン在住でデンマークに通勤で国境を超える人と、デンマーク在住者は入国が可能であるが、スウェーデン在住者はコペンハーゲン空港を利用できなくなった。(スウェーデン入国者の利用は可能)
  • #DinGranneHär (Your Neighbour Hereの意)という、感染により自主隔離を余儀なくされた人の買い出しを近所の人が手伝うという取り組みがソーシャルメディア上で広がる。

3月15日

  • コロナウィルスによる3人目の死者がカロリンスカ大学病院で確認。病院に緊急搬送されたされた高齢患者は、当初は集中治療を要していなかったが、検査後に陽性が確認される。この日はストックホルムで計4名が集中治療を受けていた。
  • ステファン・ロベーン首相は、記者会見で国境を封鎖の措置をとる予定はないことを明かす。
  • 外務省による不要な海外渡航を控える要請に対して、公衆衛生庁はこの要請の感染拡大リスクとの関連性が少ないことを指摘したうえで、帰宅困難者が浮上するリスクを指摘。
  • スカンジナビア航空は、10000人の従業員を一時的に解雇。

3月16日〜4月1日

3月16日|感染者計:1059|国会の議席数を激減。死亡者計6名。

  • スウェーデン国会は、現在の国会の議席数を349から55に削減することに全会一致で決定。(3月末までだが延長可)これにより、社会民主党16人、穏健党11人、スウェーデン民主党10人、中央党5人、左党4人、キリスト教民主党・自由党・緑の党からそれぞれ3人づつ、という構成となった。この決定は国会議員の多勢が疾患しても国会運営に支障をきたさないようにするため。
  • 公衆衛生庁の新たなガイドラインは、ストックホルム在住者にできる限りの在宅ワークを推奨。市井感染が(community infection)が特にストックホルム域内で確認されていることが理由。
  • 公衆衛生庁の感染学者Anders Tegnellは記者会見で「在宅ワークが社会を変えるきっかけをもたらす。とくにストックホルムで」と語る。
  • 3名の高齢疾患者の死亡が確認。(死者数計:6)
    スウェーデン郵便局(Postnord)は、海外便のキャンセル、減便により輸送可能国を制限。(日本への郵送は可能)
  • 政府は、3兆SEK規模の経済対策支援パッケージを打ち出す。中身は、雇用者の賃金コストを半減しながらも、被雇用者は通常の給与の90%以上を国が保障国による4月と5月の病気休暇の保障など

3月17日|感染者計:1167|スウェーデンへの入国不可に。高校の休校を決定。交通機関も対策開始。

  • EU(欧州連合)の決定により、スウェーデンへの入国を禁止に。3月19日からの30日間の措置でありながら延長の可能性あり。しかしスウェーデン国民、在住者は帰国が可能。そのほか、外交官や医療従事者などは入国禁止の対象から外れる。
  • 「スウェーデンの各地で市井感染の兆候がみられる」(Anders Tegnell)
  • 多勢の感染者の症状は重くないが、12人が集中治療へ。
  • 政府は、高校の閉鎖を翌日から実施し、遠隔学習(distance learning)による学習の継続を推奨。大学、成人教育(komvux)もこの対象となる。この時点では、低学年の学校の閉鎖は決められていないが、必要であれば検討に入ることをステファン・ロベーン首相は記者会見にて明言。
  • スウェーデン国鉄が減便。
  • ストックホルム・ローカルトラフィーク(SL)は、バス利用時には、車両後部に着席して密着を防ぐことを忠告。罹患者には公共交通機関を利用しないことを推奨。
  • 経済的損失の大きい航空会社は、政府による経済支援を受けることができるようになる。デンマーク政府とスウェーデン政府との取り決めによりスカンジナビア航空は300億SEKの財政支援を受けることとなった。
  • 病院は、緊急治療のための病床の確保を開始。ストックホルムでは、90の緊急治療のための病床の50%増を予定。
  • 8人目のコロナウィルス感染者の死者が確認される。

3月18日|感染者数計:1297|国王による声明の発表。Scaniaが生産中止

  • 公衆衛生庁は、国内における感染者数及び死者数の増加を見積る。Anders Tegnell は、記者会見で(増加の)カーブをできるだけ平らにする必要があると警鐘を鳴らす。
  • 他の多くの国と同様スウェーデンでもトイレットペーパーの買いだめが始まり、スーパーマーケットでは秋の棚がみられるようになる。
  • スウェーデン国王カール・グスタフ16世は、閣僚と臨時会合を開き、コロナ危機についての声明を発表。
  • スウェーデンのトラック生産会社であるScaniaは、次週水曜日にヨーロッパにおけるほとんどの工場における生産を停止することを公表。
  • 2名のコロナウィルス感染者の死者が確認される。

3月19日|感染者数計:1423|休校措置を可能とする法案が可決

  • これまでの検査者数は14300人以上。
  • 国会では、非常事態時において学校・就学前学校の休校を可能とする法案が可決。金曜日に効力を発揮するがすべての学校を閉鎖するというわけではない。これにより自治体と学校の理事会には、遠隔学習を可能とする措置をとれる権限が与えられた。
  • 公衆衛生庁は、次の3つを心掛けるよう国民に呼びかける。体調がすぐれなければ家にいること、できるだけ在宅ワークすること、不要な国内での移動は避けること。
  • Anders Tegnellは、市井感染が国内各所でみられるので大都市への移動を避けるよう忠告。
  • 医療従事者への顔面マスクの供給を決定。月末までに、現在の量の倍を供給すると社会庁のLena Hallengrenが記者会見にて発表。
  • 公衆衛生庁は、スウェーデン語以外の言語で感染予防に関する情報を提供。
  • ストックホルムでは、感染者急増に備えた対策が練られ始める。
  • アフガニスタンは、スウェーデンからの強制送還者及び難民申請不受理者の受け入れをしないことを表明。

3月20日|感染者数:1623|大学の封鎖、労働協約の延期、子ども向け番組

  • スウェーデンの酒類販売公社”Systembolaget”の営業時間が正午から夕刻まで短縮(ストックホルムのみ)。理由は、コロナ危機によるスタッフの不足。ショッピングセンターの営業時間は店舗によりけり。
  • ブルーカラー労働者の労働組合である全国労働組合連盟(LO)とスウェーデン企業連盟(Svenskt Näringsliv)は、労働協約を10月末まで延期することに合意。コロナウィルスの労働と経済への影響を考慮し、大量の失業者が出ないように予防することを目的としての合意。
  • スウェーデン国営テレビ局SVTは、3月23日より外出自粛を余儀なくされた子ども向けのテレビ番組の開始を公表。”Hemmahänget (The at-home hang) ”と名付けられた番組ではエクササイズの他にコロナウィルスにかんする情報提供も行う。毎日午後3-4時SVT Barnにて視聴可能。対象年連は、7-12歳。
  • 子ども向けの報道番組”Lilla Aktuellet”の開始。コロナウィルスにかんする最新情報の提供と、子どもから質問コーナーも設ける。
  • 空港会社Swedaviaは、空港利用者の7~90%減をうけ、1900人のスタッフの一時的な解雇を発表。うち、800人は終身解雇。
  • 自動車生産大手Volvo社は、国内における生産を停止。これにより25000人の被雇用者が影響をうける。工場労働者は自宅待機、オフィスワーカーは労働時間を4割減にする措置へ。
  • Region Stockholmは、コロナウィルス感染の自己検査がオンラインでできるテストを公開。相談電話窓口1177の混雑を避ける狙い。
  • ストックホルム・ローカルトラフィーク(SL)は、本数削減を発表。地下鉄と通勤電車は通常運行としながらも、バスと路面電車の本数を削減。
  • すべての大学の閉鎖が決まり、これにより学生は大学への入校が不可能となったが、オンラインで遠隔学習を継続することに。The Local :スウェーデンの学生が知るべしこと

3月21日|感染者数計:1746|死者数20人。

3月22日|感染者計:1906|首相によるテレビ演説

  • ステファン・ロベーン首相による、テレビ演説。(英語全文)
  • コロナウィルス感染による死者数:21

3月23日|感染者数計:2016|スキーリゾートが対策を開始

  • コロナウィルス感染による死者数計:25
  • 集中治療を要する重篤患者計:104
    • 重症者の年齢は21歳から86歳。中央値年齢は66歳。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、スウェーデンの重篤患者は他国に比べて年齢が若い傾向にあり、イタリアへのスキー旅行で感染した人と接触がある可能性を示唆した。
  • 一方、70歳代の重篤患者は比較的少ない傾向にある。
  • 3月だけで18000人がスウェーデン雇用局に登録。全員が失業者になるわけではなく、新たな就職先をみつけるか、企業側の解雇を避けるために政府からの補助金を模索できるということ。
  • Åre (スキーリゾートで有名)の保健局による警告を受けて、ヤムトランド自治体は、公衆衛生庁と会合。スキーリゾートによる来訪者の制限の措置を設けるかどうかについて協議。
  • 一部のスキーリゾートは、スキー後のパーティーを開催しないことを公表。

3月24日|感染者計:2272|貧困地域での感染拡大の兆候あり

  • ストックホルム公衆衛生庁は、主要都市の入院を要するコロナウィルス感染者のうちストックホルムの北の郊外 であるSpånga とKista在住者の割合が高いことを受け、感染拡大予防のための手洗いなどを徹底するように警告。
  • ストックホルムでは、6200人を対象にコロナウィルスの検査を実施。その結果、959人の陽性が判明。48人が緊急治療のために搬送され、236人が入院。2人の重篤患者が体外式膜型人工肺(ECMO)による治療を受けた。
  • ストックホルム・ローカルトラフィーク(SL)の運行本数の削減の影響で混雑化したラッシュアワーのバスの写真が広まったことにより、公衆衛生庁が運行本数を増やすことを要請。
  • Lena Hallengren社会大臣は、国民に社会的距離を実施することを要請。
  • イースター休暇での旅行の自粛要請も発出。
  • 翌日から施行される新たな規制に従う形で、バー、レストラン、ナイトクラブ、カフェなどの飲食店は営業が許可される。(テーブル同士の間隔をあけるなど)規制に従えない店舗は閉鎖される。
  • スウェーデン国営テレビSVTは、16時のニュースを英語とアラビア語のサブタイトル付きで放映を開始。
  • コロナウィルス感染による死者数計:33 
    • うち15人がストックホルムからで、そのなか6人はソマリア系スウェーデン人と判明。ほとんどがストックホルムの北の郊外 Järva 出身。比較的、経済・社会的な課題を抱えるこのような地域では、多世代の家族がアパートに密集して住んでいるのでそれが感染拡大の要因となっているという見解もあり。

3月25日|感染者計:2510|死者数計:42 ストックホルム、小規模事業者への支援開始

  • 医療現場におけるさらなる防護服、スタッフを必要としている声明をストックホルム市が発表。
  • 過去24時間以内だけで18人が死亡。
  • 70歳代の感染者がストックホルムで増える。
  • 公衆衛生庁によると延べ死者数42人の57%が男性で、平均年齢は82歳。
  • これまでの検査者数の合計は、24000人。うち緊急治療を受けた重篤患者数は158。
  • 警察は、家宅侵入件数が半減したことを公表。その代わりに、コロナウィルス感染拡大による外出自粛者を逆手に取った詐欺などが増加傾向にあり。
  • ストックホルム市議会は、小規模事業者むけの支援パッケージを公開。市所有の施設の家賃の支払いを遅らせる措置、キッチンカー事業者にリースの不払いを可能とする措置などが可能となる。

3月26日|感染者計:2806|国による小規模事業者への支援策の公表

  • 社会民主労働党連立政権は、コロナ危機による影響を最小化するために小規模事業者と起業家向けの支援策を公表。
    • 雇用主に対する3月1日から6月30日までの間の社会保険料の減額
    • コロナ危機の影響が大きい耐久消費財、ホテル、レストランなどを扱う業界の会社を対象にした貸し出し料金の一時的割引などの税金面での支援策が主。
  • 海外からの労働許可証保持者の失職、減収に対する特別な支援策は、この時点で打ち出されていない(司法省)。
  • 公衆衛生庁は、新聞、Facebookなどで5か国語で70歳代のグループを対象にした情報提供キャンペーンを実施。
  • 赤十字は、電話相談窓口を開設。

3月27日|感染者計:3046|50人以上の集会の禁止

  • 公衆衛生庁は、不要な国内の移動を自粛するように要請。
  • ゴットランド島の医療従事者によるFacebookに投稿された動画では、本土からの訪問を控えてもらたいというメッセージが発せられる。
  • ステファン・ロベーン首相は、記者会見で50人以上の集会の禁止を表明。これにより月曜日から50人以上が集まる催しをした人には、罰金または6か月の禁固刑に処せられる。これらの措置は公衆衛生庁からの要請。
  • 現時点ではストックホルムなどの大都市をロックダウンする予定はないが、イースター休暇では移動を自粛するよう首相は要請。
  • ストックホルムの医療現場に5000人以上のボランティアが志願。
  • 病気休暇手当のルールの変更。社会保険庁の決定により、14日以上の病気の際に必要とされていた医師による診断書の提出義務が解除。
  • 帰国ができなくなった海外のスウェーデン人の帰国便を出すことを決定。

3月28日|感染者計:3447|死者数計:102

  • これまでの感染者及び死者の半数以上がストックホルムの住人。

3月29日|死者数計:110|重篤患者数は減少傾向に。

  • 公衆衛生庁が、コロナウィルス感染者数の統計データを参照できるウェブサイトを公開。
  • 高齢患者数は安定化し、重篤患者数は減少傾向(Anders Tegnell)
  • 死者数計:110
  • 死者のほとんどが70〜90歳。しかし、日曜日には30代の男性の死がヨンショーピンで確認された。

3月30日|感染者計:4028|死者数計:146

  • コロナ危機により影響をうけた労働者の失業保険の受給資格要件を一時的に緩和。最低支払金額と、その上限も変更され支払額は上乗せされた。
  • 国王は新聞社(DN)のインタビューでリスクグループにある人に国のアドバイスに従うよう求める。国王自身も自主隔離をして公務をしているという。
  • ストックホルム在住者へのイースター休暇での外出自粛が再要請される。
  • 国内においてこれまでで最年少の26歳の女性の死が確認。

3月31日|感染者計:4435|死者数計:180

  • 政府は、検査数を拡大する方針を表明。
  • ステファン・ロベーン首相は、社会省 Lena Hallengren大臣とさらなる規制について共同記者会見を実施。
  • 新たな規制では、介護施設への訪問を全国規模で禁止することを決定。これは公衆衛生庁からの提言に加えて、すでに一部の自治体で訪問禁止の措置がとられていることを受けての決定。
  • 公衆衛生庁は、WHOのガイドラインを受け防護服の使用についてのガイドラインを変更。変更前は、腕部の防護の必要性を明記していたが、変更後はそのような記載をなくしていた。現場の医療従事者は、この決定に懸念を示している。
  • しかし、公衆衛生庁のAnders Tegnellはこの変更は物資の欠如が理由ではないとしている。そのうえで、防護が多ければいいものではなく、多すぎても作業がしづらくなってしまうと主張している。
  • 一方で、ガイドラインの緩和に懸念を示している医療従事者のFacebookグループのメンバー数は3000人に達している。

4月1日〜4月15日

4月1日|感染者計:4947|死者数計:239

  • ストックホルム・カンファレンス・センターが患者を受け入れる施設として準備が整ったことを地域医療ディレクターのBjörn Erikssonが記者会見にて公表。
  • これにより現在100カ所の集中治療病床を、倍増させることができた。
  • 過去24時間以内の死に至った感染者数は、45人。
  • スウェーデン国立経済研究所(NIER)は、報告書にて深刻な景気後退が起きると予測。
  • 政府は、罹患リスクのあるグループを感染から守るため、個人・組織に拘束力のある要請をガイドラインにて発表。しかし罰則は適用されるものではないと、公衆衛生庁は説明。
  • 新たなガイドラインでは、例えば以下の措置を要請している
    • 店舗・ショッピングセンターは入店可能な来客数を限定(レジ待機時に間隔をあけるなどの措置をとる)すること、
    • スポーツ団体には、練習を野外で実施すること、試合を延期すること、観戦者数を限定すること、
    • 雇用者は、職員と客が距離をとること、在宅ワークしてもらうこと、
    • 公共交通機関は、乗客数を少なくすること、混雑する時間帯を避けること、
    • 個人に対しては、手洗いを最低でも20秒間すること、公共の場では距離をとること、パーティー、葬式、結婚などのイベントへの参加を避けること、通勤時にはラッシュアワーを避け、不要な旅行は避けること、
      を要請した。
  • 国内の一部のスキーリゾート会社はスキー場の閉鎖を決定。

4月2日|感染者計:5466|死者数計:282

  • ストックホルム市はスウェーデン地方・地域自治体協会(SKR)に集中治療を行う医療従事者の労働条件緩和のために緊急自治体協定を発動する許可を求める。
  • 実現すれば医療従事者は、通常週あたりの40時間の労働時間を48時間までに拡大することができその分高い給料をもらうことが可能となる。通常の220%分の給料が時給で支払われることになる。
  • ストックホルムだけで検査者数は10,600人におよび、そのうち2439人が感染者であることがストックホルム保険局により報告された。
  • Älvsjö のカンファレンスセンター(Älvsjömässan)が、週末には医療施設として患者のために開放されることが公表される。最初は140人の病床から始め最終的には600人の感情を受け入れるようにすることを目標としている。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnell はスウェーデンも現在新しい段階にあると記者会見で述べた。
  • 氏によるとスウェーデンは、毎日400から500人の感染者増となっており、高齢者の感染拡大に懸念を示した。
  • 一部の銀行では直接的な接触を減らすために接触型の支払いに規制をかけることを決定。
  • ゴットランド島で開催される政治の祭典(Almedalen)の中止が決定。
  • ステファン・ローベン首相は、テレビ番組でコロナショックは数週間でなく、数ヶ月続く可能性があることを表明。また、現在のコロナウィルス感染拡大に対する措置の責任はすべて政府が引き受けることにも言及。これは海外の専門家などによる、スウェーデンの対策への批判に応えるためであった。

4月3日|感染者計:6078|死者数計:333

  • 外務省は海外への不要な渡航を控える期間を6月15日までに延長した。
  • ストックホルム市における緊急事態協定が発動される。これにより医療従事者は週あたり48時間働けるようになった。
  • 緊急医療を要する重篤患者数は合計で469人になった。
  • スウェーデン中央銀行(Riksbank)総裁Stefan Ingves は、コロナウィルス感染拡大の経済への影響を最小限に留めるための7つの方策を公表。
  • ストックホルムの公共交通機関は、車内における混雑を避けることを目的として週明けより運行本数を増やすことを決定。
  • 公衆衛生庁は社会的距離に関するこれまでにない厳格なガイドラインを公表。ガイドラインでは公共交通機関に対して通勤者同士が距離を開けることを要請。これをSLはハイリスクグループに属する70歳以上の高齢者、及び何かしらの症状がみられる人に対して、できるだけ外出を自粛して公共交通機関を利用しないことをガイドライン。
  • それ以外の人たちに対しても公共交通機関をできるだけ利用しないこと、そして利用時にはできるだけ利用者同士の距離を取る事をガイドラインした。

4月4日|感染者計:6443|死者数計:373

  • 緊急医療を要する重篤患者数は合計520。
  • 他国よりも温和なスウェーデンのコロナ対策に対しての意見がわかれる
  • Novus による世論調査では、首相に対する「信頼が高い」と答えた人は44%で、2月の26%から飛躍的に上昇した。一方で、スウェーデンの温和なコロナ対策に対して、外の研究者からは懐疑的な声が上がったりもしている。

4月5日|感染者計:6830|死者数計:401

  • 緊急医療を要する重篤患者数は合計541。
  • 4月9日木曜日の午後からイギリスースウェーデン間の民間航空便はすべてキャンセル。
  • 報道局TTは国内におけるコロナウィルス感染者の死者数は、報道されている数値よりも実数が高いと主張。

4月6日|感染者計:7206|死者数計:477

  • 緊急医療を要する重篤患者数は合計590。
  • スウェーデン中央銀行はコロナ危機の影響を受けた企業への貸付5兆SEKを個人所有者にも適用することを決定。
  • コロナウィルスに感染したとみられる幼児がウプサラ大学病院にて集中治療を受ける。感染経路は不明。
  • 公衆衛生庁によると、これまでに43人の0-9歳の子供の感染が確認されている。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellによると、インフルエンザとノロウィルスの感染者数がここ数週間で減っていると報告。おそらく社会的距離や手洗いの徹底の効果の影響であり、コロナウィルス感染拡大防止の為にもなると言及。
  • 3月1日からスウェーデン雇用局に登録した人の数は49,500人に。3月30日から4月5日の間だけで登録者数は23,350人となり、これは前の週から16761人増であった。
  • スウェーデンの国内便を運行するBRA社は4月6日より無期限で行を中止することを決定。

4月7日|死者数計:591

  • コロナウィルス対策に関する措置の意思決定を迅速化するための法案が提出される。
  • これにより政府は学校やショッピングモール、レストラン等の閉鎖の措置を実施するにあたって国会での承認過程を簡略化より迅速な決定ができるようになる
  • この法律は4月18日から6月30日まで有効でコロナウィルス対策に関連した措置に限定される。
  • ノルウェーは月曜日にコロナ危機は想定の範囲内であるとの見解を公表。これまでに83人がコロナウィルス感染により死亡した事が報告されているが、その数字はスウェーデンよりもはるかに低い。
  • これに関して公衆衛生庁のAnders Tegnellは以下のように答えている。
  • 「理由は2つ。1つは感染がスウェーデンと比べて若い人に集中したこと。もう一つは、そうなった理由は定かではないが、ノルウェーでは介護施設における感染がスウェーデンより少なかったということ。」
  • それを受け公衆衛生庁はなぜスウェーデンで介護施設における感染が拡大したのか、その原因を調査するとしている。
  • フィンランドはスウェーデンとノルウェーとの国境を制限する方針を表明。これによりフィンランド帰国者は、14日間の自主隔離が命ぜられる。フィンランドに住むスウェーデン通勤者はこの措置によって影響を受けるこはがなく、貨物輸送はこの間も通常通り運行するとされている。

4月8日|感染者計:8419|ストックホルムではR0=1に

  • 緊急医療を要する重篤患者数は合計678。
  • トイレットペーパーや衛生用品を扱う大企業Essityが、医療現場にサージカルマスクを大量輸送することを公表。これはスウェーデン政府及び社会省との取り決めによるものである。
  • 同企業は今後、数週間以内に生産工程を効率化し1ヵ月あたり300万枚、夏の終わりには3千万枚を生産するとしている。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnell は、記者会見で感染拡大が特にストックホルムでは落ち着いてきたが、スウェーデンの他の地域での増加がみられると報告した。ストックホルムにおいては基本再生産数が1(R0=1)になり、平均して1人から1人にしか感染しない状況になったことを付け加えた。
  • 一方で高齢者の感染は深刻である。ストックホルムにおいては、70歳代以上の感染の約33%、70歳以上の感染後死亡の4割が、介護施設でおきている。スウェーデンのそれ以外の地域ではこの数字はわずか4、5%程度である。
  • ロイター通信の記者は公衆衛生庁のAnders Tegnell にトランプ大統領のスウェーデンのコロナウィルス対策についてのコメントに意見を求めた。トランプ大統領は「スウェーデンは集団免疫戦略」をとっており「深刻な状況にある」とコメントをしていた。
  • Anders Tegnellはそれに対して「彼の意見に賛同しない」としたうえで、「もちろん私たちも深刻な事態であると認識しています。世界中のどこでも今はそういう状況でしょう。しかしスウェーデンの医療は複雑でわかりにくいですが、うまく対処できていると言えるでしょう」
  • 「大変な仕事である事はもちろんで、現場の医療従事者はもっとストレスにさらされて毎日闘っています。しかし、スウェーデンの医療はこれまでになく良い結果となってきています。スウェーデンの医療体制は世界で最も品質が高いものですが、これからもそうあり続けるでしょう」
  • リンショーピン大学病院胸部外科は、医療従事者50名に対して、ウィルス検査を実施。その結果5〜10名が陽性反応となった。陽性反応者の中には、明確な症状が現れない人(無症状感染者)も含まれていた。
  • これを受けAnders Tegnell は、ラジオ番組で症状が現れない形で感染が広がっていると明言した。しかしこれも科学的に検証されたものでは無いので現時点ではまだわからないと付け加えた。

4月9日|感染者計:9141|死者数計:793

  • 王立工科大学(KTH)の教授らの開発した、ウィルス検査キットが1000人のストックホルム在住者に送られた。これはストックホルムでどのくらいの人が抗体を持ち免疫があるかを分析するために役立てる検査とされている。
  • 死者数の統計は、報告の仕方により若干の遅れがあるものの、他国と比べて極めて正確であると公衆衛生庁のAnders Tegnellは記者会見で述べた。これが可能なのはスウェーデンにおいてはすべての死因は国に登録されることになっているからだという。
  • 公衆衛生庁はコロナウィルス感染者数を調べるために無作為調査を開始。最初の調査ではストックホルム在住の2歳から86歳の773人のうち2.5%が感染していることが明らかになった。
  • Anders Tegnellは週末に向けて自治体が主導でスポットチェックをレストランに対して実施する可能性があることを公表。社会的距離をレストランにおいて確保しなければならないと言うガイドラインに従っているどうかを確実にする狙いがある。
  • スウェーデン南部の第3の都市マルメは、ストックホルムの感染拡大傾向から4-5週遅れているとされている。スコーネ地方はスウェーデンにおいて10万人あたりの感染者数は17番目である。
  • しかし、スウェーデン南部においても介護施設における感染拡大の傾向がみられている。
  • ストックホルムは感染者数の拡大傾向がピークに達してきたとされているが、今後の傾向は、社会的距離などのガイドラインに人々が従うかどうかにかかっているとAnders Tegnell 。
  • イタリアやスペインのような状況にスウェーデンも陥らないかどうかと記者会見で聞かれ、Tegnellは「そうなるはずはない。なぜならばこの間感染者数の増減は横ばいであったからだ。しかし大事な事は今頑張ってもう数週間戦い続けることである」と答えた。
  • ストックホルムの郊外であるRinkeby-Kista 、Spånga-Tenstaエリアはコロナウィルス感染者数の割合が多い傾向にある。言葉の壁は1つの理由に過ぎないと専門家は語っている。
  • ノルウェーの保健局はスウェーデンも遅かれ早かれより厳格な施策をとらざるをええなくなると言明。ノルウェーはこれまでコロナウィルスによる者数は93人にとどまっている。

4月12日|感染者計:10483|死者数計:899

  • 警察によるとコロナウィルス関連の事件がこれまでに100件に及ぶ事が報告された。この中にはコロナウィルスに感染したとする者が警察に対して咳をしたり唾を吐いたりする行為も含まれている。
  • ヨーテボリの野外病院が患者の受け入れを開始。この日の夕方までに8人の緊急搬送に対応しさらに4人が到着予定。
  • スウェーデン王室はイースターをオンラインで祝福しあう様子を公開。

4月13日|感染者計:10948|死者数計:919

  • イースター休暇中の移動の自粛要請がでていたおかげで、ヤムトランド、エーランドは大きな流入がなかったとしながらも、その他の地域で流入がみられる。

4月14日|感染者計:11450|死者数計:1033

  • 集中治療を要する重篤患者数計915。 公衆衛生庁によると海外生まれの人の感染者数が多くを占めている傾向。特にソマリアとイラク、シリア。携帯通信会社大手Teliaの統計によると、イースター休暇中のストックホルムからゴットランド島への旅行者は前年度比96%減。スキーリゾート地(Malung-Sälen)への旅行者数は92%減。

4月15日|感染者計:11927|死者数計:1203

  • ストックホルムの写真博物館(Fotografiska Museum)が閉鎖。通常より98%の訪問客数減の状況にあった。
  • 集中治療を要す重厚患者数計:954
  • スコーネ地方の感染者数:Malmö (60)、Lund(28)、Kristianstad(27)、Helsingborg(26)
  • コロナ危機が長引く最悪のシナリオの場合、スウェーデン国内の失業率は13.5%に達すると政府が公表。逆に好転した場合のシナリオでは、昨年の失業率6.8%から9.0%への上昇にとどまるとされた。

4月16日〜4月30日

4月16日|感染者計:12540|死者数計:1333

  • 公衆衛生庁は、イースター休暇による影響で感染者数が増えると想定していたが、想定より少ない数が報告された公表。
  • 国会ではコロナウィルス対策に関する政策の意思決定を迅速化するため法案が可決。
  • 新たな暫定法は、伝染病法(Smittskyddslagen)を修正し、政府に集会を制限したり、ショッピングセンターや、レストラン、ジム、物流の拠点、を閉鎖することが議会への諮問なしで可能となる。(4月18日から有効となるが、ただちにロックダウンが起きるわけではない。ロックダウンをする場合には、さらなる法の修正が必要となる)
  • ステファン・ローベン首相は、4時の記者会見で政府のスウェーデンを経由したEU(欧州連合)の加盟国への渡航を禁じた決定を、さらに30日延長することを決定。スウェーデン人及び居住者、スウェーデンに行くために何か重要な理由がある人はスウェーデンへの渡航は可能。
  • 首相は、イースター休暇で国内の移動を自粛する要請に国民がしたかった事に感謝をしながらも、現時点で規制を緩めるのは時期尚早であるとコメント。その上で公衆衛生庁からのアドバイスに従いベストを尽くしコロナウィルスの感染拡大の防止に努めるように国民に求めた。
  • 健康・社会管理調査局は、介護施設の査察を予定していることを公表。ストックホルムでは、感染死者の半数が介護施設と関連している状況にある。スウェーデン全体では3分の1がそれにあたると、Anders Tegnellは記者会見で述べた。
  • 集中治療を要する重篤患者数は、落ち着きをみせはじめる。
  • ストックホルムの郊外Rinkeby-Kista 及びSpånga-Tensta エリアの感染者数も落ち着き始める。他方、ストックホルム南部で増加傾向にあり。

4月17日|感染者計:13216|死者数計:1400

  • 公衆衛生庁のKarin Tegmark Wisell は、日毎の死者数が減少傾向にあることを報告しながらも、引き続き国のガイドラインに従うことを国民に要請。
  • 集中治療を要する重篤患者数は、528。
  • 現在スウェーデンでは重厚患者向けのベッド数は1072床の備があり、さらに増設予定。
  • 過去数週間以内で、コロナウィルス感染の検査者数は2万人を超える。社会庁は、今後数週間以内にさらに検査人数を5〜10万人の拡大する方針を表明。
  • ステファン・ローベン首相は、さらなる検査を実施すること、国のガイドラインに引き続き従うこと、状況が変わらない介護施設に対してはさらなる措置が必要であることを記者会見で述べた。
  • Ann Linde外務大臣は、オンライン記者会見において海外のジャーナリストに対して「スウェーデンは、平常である」と報道するのは正しくないと述べた。スウェーデンは、ロックダウンの措置を講じなかったことに対して海外メディアからの注目を浴びている。
  • 「私たちも他の国と同様にこの試練を乗り越えようと(以下の)努力をしている。ウィルス感染拡大のスピードを遅らせたり、医療従事者への負担を軽減したり、他の国でも実施されているように身体的な距離をとること、リスクゾーンにいる人々を守ること、そして検査を実施し、パンデミックを抑制するために医療セクターの基盤強化をすること。」(Ann Linde)
  • そのうえで、国内では国レベルでも個人レベルでも社会的にも経済的にも様々なところで変化が起きていることを付け加えた。
  • 記者会見で同席していた社会省 Lena Hallengren大臣もまた、スウェーデンのアプローチが他国と大きく変わらないのではないかと述べた。スウェーデンは未だに16歳以下の学校の閉鎖をしていないこと、ロックダウンにより強制的に外出を禁止していないこと、の2点が他国と異なり、そのうえで法律と政府によるガイドラインを融合させながら、対策を行っていると述べた。
  • 秋学期からの大学の看護学部への志願が過去最高に。
  • スカンジナビア航空のキャビンアテンダントなどの一時休業を余儀なくされた労働者には、介護・医療現場で働くための3日間の集中講座が開講されている。
  • Volvoは欧州圏での生産を再開。
  • ノルウェー放送協会(NRK)が「スウェーデン公衆衛生庁のAnders Tegnellによると、5月にもストックホルムではコロナウィルスに対する集団免疫(flokkimmunitet)を獲得すると述べた」と報じる。(訳者注:しかしインタビューでは、集団免疫(flokkimmunitet)という言葉は実際には用いておらず、キャスターから”Men full immunitet ligger langt fram?”(But is immunity far ahead?)と聞かれたことに対して、”Ja, modellorene våre tror en gång i mai (Yes, our modelers think sometimes in May)”と答えただけである。このインタビューを報じたノルウェー放送協会の記事は、Newsweek、アルジャジーラ通信などでスウェーデンが集団免疫(herd immunity)を5月に獲得するという記事の根拠となっている。)

4月18日|感染者計:13822|死者数計:1511

  • 集中治療を要する重篤患者数は、1054。
  • コロナウィルス感染者数のうち、海外の背景のある人の割合が高くなっている。貧困地域は人口あたりの感染者数が他地域に比べて3倍に及ぶ。社会・経済的に課題をかかえ犯罪率も高い「脆弱な地域」と指定されている61の地域には55万人が居住。うち海外からの移住の背景のある人の割合は74%にのぼる(スウェーデン全体では24.9%)。
  • ストックホルムの郊外のJakobsbergでは、自治体に雇われた10代の若者が、コロナウィルスに関する情報が多言語で書かれたフライヤーを配布するアウトリーチ活動を行う。このようなエリアでは、狭い住居や、医療の不備のみならず文化の相違などが感染拡大に拍車をかけたと専門家は語る。

4月19日|感染者計:14385|死者数計:1540

  • 集中治療を要する重篤患者計:1079
  • 週末は、報告件数に遅れがあるので正確な統計に基づいて推論することが難しいと、公衆衛生庁。
  • しかし、それでも感染者数の拡大は落ち着きを見せ始めている。介護施設においてもその傾向にあるとAnders Tegnellは述べる。

4月20日|感染者計:14777|死者数計:1580

  • 集中治療を要する重篤患者数計:1133
  • 公衆衛生庁の記者会見でAnders Tegnellは、1580人の死者が確認され、前日比40人増となったことを報告した。
  • 人々が外出しレストランなどで外食している報道を受け、Tegnellは国民に国のガイドラインに従うことを再度要請した。
  • フランスの記者(TV  BFM)に、スウェーデンは今後数週間以内にロックダウンする可能性があるかと聞かれ、Tegnellは「このような感染症の拡大にかんしてはあらゆることが起こりうるが、そのような措置をとる可能性はますます低くなっている」と答えた。(記者会見の様子)
  • 社会省(Socialstyrelsen)は、コロナウィルス重症化のリスク要因に肥満とがん罹患を付け加えた。
  • 重症化リスク要因としては、高齢(70歳以上)、肥満(BMI40以上)、知的障がい、運動障がい、がん罹患、進行中または最近完治したばかりのがん治療、パーキンソン病、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経筋疾患があげられている。
  • さらに以下にあげるものに少なくとも2つ該当する人もまた重症化リスクの高いグループにあるとされた。心血管疾患、高血圧、合併症を伴う糖尿病、慢性腎疾患または腎不全、慢性肺疾患(喘息以外)または慢性肝疾患。(記事詳細)
  • コロナ禍において多くのスウェーデン人が、日々の行動を変えるよう努めながらも、週末の温暖な天気の最中、一部、国のガイドラインに従わない人も現れた。
  • セーデルマルムの警察は、Facebookの投稿でガイドラインで指定されている人数以上の人が一部のバーに集中していることを報告している。
  • これまでにストックホルム市は、200を超えるバー・レストランを査察し、そのうち30店舗に公的な警告を発した。日曜日だけで、29店舗が査察され、5店舗に警告が発せられた。

4月21日|感染者計:15322|死者数計:1765

  • 集中治療を要する重篤患者計:1158
  • デンマークの保健大臣は月曜日の記者会見で、デンマークの厳しい社会的距離の措置は、性行為には適用されないことを明言。 「セックスは良いことで、健康的です。私たち人間は性的な生き物なので、もちろんこのような状況下でもセックスはできます。他の人と触れ合う行為と同じなので感染リスクはあります。しかし、セックスはできるはずです。」(デンマーク保険大臣Søren Brostrøm)
  • コロナウィルスの感染経路は飛沫感染が主であり、精液や膣液を通じた感染はしないとされている。しかし、性的行為による身体的な接触は、感染リスクを高めることになるのには注意が必要。
  • これを受け、The Local の記者は政府の疫学者Anders Wallensten にスウェーデンの場合だとこれがどう適用されるか質問。Wallenstenは、スウェーデンは社会的距離を感染拡大防止策として取り入れていることに触れながら、「親密な関係なら話は別ですが、基本的には大規模の集会や、旅行を避けることがガイドラインで求められていることです」(Anders)と回答。
  • 記者会見で、公衆衛生庁は、4月初旬におこなわれた無作為抽出調査と現在の報告件数に基づきコロナウィルス感染速度にかんする新たな統計モデリングを公開。
  • それによると新規の感染者のほとんどは4月15日にストックホルムで報告されたものであることが明らかになった。統計モデリングでは、5月1日までにストックホルム市内の居住者の3分の1が感染することを予測している。「このモデリングによるとピークは1週間前で迎えているので、日毎の感染者数は少なくなってきている」(Anders Wallensten)
  • そう述べた上で、だからといって国のガイドラインに従うこと緩めて良いわけではないことを付け加えた。
  • デンマークが5月初旬から500人以下の集会の開催を許可する方針にスウェーデンも続くかどうか聞かれ、Anders Wallenstenは「そのような予定はない」と回答した。
  • EuroNewsの記者に、他国で実施されている厳格なロックダウンに比べたときのスウェーデンの措置の利点は何か聞かれ、Anders Wallenstenはこう答えた。
    「一つの利点としては、このような自主性を伴う制限は長期間実施できることです。社会を完全に封鎖すると、経済などにより大きなストレスが生じます。そのような意味では、このような(スウェーデン)の措置は緩めであるので、人々に受け入れてもらえるでしょう。しかし合理的と感じるという意味では効果的かもしれないので、そういったことの組み合わせであるといえるでしょう。」(Anders Wallensten)
  • カロリンスカ研究所と同大学病院によるストックホルムで実施された献血による検査によると、100人中11人が抗体を生成をしたとされ、実数はより高いと考えられている。検査はまだ初期段階であり対象者はさらに拡大される。
  • 多くの国の研究者は、抗体を検出する検査を開発中であるが、未だウィルスの全貌はつかめていない。コロナウィルス感染後の回復者に、免疫ができ再感染しなくなるという説には明確なエビデンスがないことを、WHO(世界保健機関)は警告している。

4月22日|感染者計:16004|死者数計:1937

  • 集中治療を要する重篤患者計:1182
  • 社会大臣 Lena Hallengren は、水曜日の記者会見で、介護施設と在宅ケアワーカーに対して、手指消毒剤を近日中に配布することを明かした。
  • 公衆衛生庁のJohan Carlsonは、ラマダーンやヴァルボリ (Valborg)などの祝祭は、家庭での開催を勧めた。
  • ステファン・ローベン首相は、公開記者会見で医療現場に混乱を来さないようにこれまでの国のガイドラインに従い努力した国民に感謝しながらも、改めて危機はまだ去っていないとして、全国民に国のガイドラインに従うことを求め、必要であればさらなる制限も辞さない考えを示した。
  • 結婚式、卒業式などは中止され、ミッドサマー(夏至祭)も今年はいつも通りではなくなること、6月15日まで外務省は海外渡航の自粛要請をしていることに触れ、引き続き人との距離を取り、リスクグループにある人を守り、手洗いを徹底し、社会のため、国民のために責任を持った行動をとることをお願いした。
  • もし人が密集するカフェなどを見つけた場合には、自治体に通報するようにと首相は記者の質問に答えた。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、「(感染確認数の)グラフは4月から横ばいになってきています。それは良いことですがストックホルムは切迫した状況です。多くの別の地域でも感染確認が起きていますが、これは医療従事者が検査をしているからです。」と述べた。これは若い人の感染確認が統計に現れていることを意味する。その上で引き続き国のガイドラインに従うことを求めた。
  • 社会省のTaha Alexanderssonは、40%の地域で防護具が不足していることを報告した。
  • ゴットランド島ではわずか19件の感染確認数であるが、そのような感染確認数が少ない地域でも増加の傾向に従うかどうか、という記者からの質問に対し、Tegnellは長期的にみてそのような傾向にならなかったら「驚く」と答えた。その上で、70歳以上の自宅待機と店舗などへの外出自粛は「数ヶ月」続くと付け加えた。
  • 5月1日までにストックホルムの感染者数が、人口の3分の1になると推測した4月22日に公開された公衆衛生庁のレポートは、「エラーを発見した」として取り下げられた。修正後の再公開時には、エラーについても報告するとしている。スウェーデン人ジャーナリストEmanuel Karlstenは、レポートの不自然な数字を指摘していた。
  • しかし、このエラーによって4月15日が感染のピークであったこと、5月1日にストックホルムの人口の3分の1が感染するという結論は変わらないと述べた。
  • またカロリンスカ研究所とカロリンスカ大学病院の共同研究結果も著者により取り下げられた。レポートでは、ストックホルムで100人のうち11人が抗体を生成し、実数はより高いとされていた。
  • 臨床微生物学者 Jan Albertは、この調査はまだ初期段階であり「正確なパーセンテージを結論づけることはできないが、11%が(コロナウィルスを)保持していることはわかっている。研究レポートとしては十分ではなく表沙汰にしないほうがよい」と述べていた。AlbertはSVTの取材に対して、調査結果に「自信がない」と答えている。

4月23日|感染者計:16577|死者数計:2021

  • 集中治療を要する重篤患者計:1217
  • 公衆衛生庁のAnders Wallenstenは、午後2時の記者会見で前日に比べて比較的に増加数が大きかったことを報告した。その理由は未だはっきりしないとしながらも、今回の感染者の大部分がリスクグループである70代以上ではないと述べた。
  • また、火曜日に公開されすぐに取り下げられたレポートの数字の訂正があったことが報告された。
  • 修正によって、感染のピークがもともと4月15日だったものが4月8日に変更され、5月1日までにストックホルムで感染する人の割合を3割としていたものが26%に変更された。誤った変数を追加した時に感染者数が感染確認数の1000倍となっていたことが、報告書のエラーの原因とされている。
  • カロリンスカ大学病院で、1名の医療従事者が死去。コロナウィルス感染後に症状が発生したために自宅で療養をしていた。40代の女性で前の週にはFacebookに調子が良くないことと検査をしたことを投稿していた。
  • 居酒屋やレストランの査察によって閉店に追い込まれた店舗は未だに出ていないが、既にガイドラインに従っていない店舗の通報が相次いでいる。
  • ストックホルムでは既に200件、ヨーテボリでは132件の査察が実施された。中には、重大な違反をしている店舗も存在したが、自治体と伝病課と会合をしてガイドラインに従う措置をとることにした。マルメでは先週15件の査察が実施された。
  • 社会大臣 Lena Hallengrenは、このような事態は主に大都市で確認されていることに触れた上で「全体としてはガイドラインに従ってもらっており、変更を求められたらそうするだけであり、レストランを閉じるまでの措置をとる必要はない」と述べた。

4月24日|感染者計:17567|死者数計:2152

  • 集中治療を要する重篤患者計:1256
  • 副首相 Isabella Lövinは、政府はさらなる強靭な措置を検討していることをThe Localの取材で表明した。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、感染者数の傾向は横ばいになったようにみえたが、再び増加レベルが高まったと記者会見で述べた。医療従事者と介護施設の高齢者の検査が増えたことが増加の理由としている。とくに若い世代での感染確認数が増えている。
  • 死者数は2152人に達したが、これはイースター休暇による影響での死者件数の遅延があったためであるとしている。
  • Tegnellは致死率にも言及し、3月23日から4月5日の期間の前年度比で死者数は、およそ1000人増えたことを報告した。これは同じ期間のコロナウィルス感染による死者数の数字と「ほとんど同じ」であり、スウェーデンのコロナウィルスによる死者数統計が、実際の死者数と極めて同数であると解釈ができる。
  • スウェーデンは一般的に、夏の死者数は少なくなる傾向にあり冬は増えるという。また通常よりも暑い夏や、インフルエンザが流行する季節もまた死者数が増える傾向にある。

4月25日|感染者計:18177|死者数計:2192

  • 集中治療を要する重篤患者計:1315
  • The Local は副首相 Isabella Lövin のインタビューを実施し、スウェーデンにおけるコロナウィルス情勢について語ってもらった。インタビューでは、以下のことについて語った。
  • 移民のコミュニティヘのコロナウィルスの影響
    ストックホルムの郊外であるJärvaやTensta、Skärholmenでは、感染確認者のうち海外の背景を持った移民の割合が多いことが指摘されていたが、その主な原因は、情報の伝達、政府への信頼、会社による保険制度が受けられないタクシー運転手など仕事をしている人の割合が多いことなどをあげた。
  • 労働許可証をもった人への政府への支援
    海外からの移民の労働力はスウェーデンで貴重な労働力。政府としてはできるだけ影響がでないようにするつもりである。
  • スウェーデンのコロナ対策にかんする「最大の神話」についての彼女の持論
    スウェーデンも他の国と同様に多くの影響を受けている。祝日での祝い事は中止され、在宅ワークが主流になり、失業者も増え、倒産する会社も増えた。
  • 政府の厳格な対策について
    今回の対策は、短距離走ではなく長距離マラソンであるという前提に立ち、人々が受け入れてくれる対策を持続的に講じていくことが重要。
  • コロナウィルスのスウェーデンの気候対策への影響
    目の前の危機の対処だけでなく、気候変動問題にももちろん取り組んでいる。グリーン・ディールを実施するための共同で作成した提言を欧州委員会に提出している。

4月26日|感染者計:18640|死者数計:2194

4月27日|感染者計:18926|死者数計:2274

  • 集中治療を要する重篤患者計:1353
  • 感染による死者数は2274件に達した。月曜日は週末による報告の遅延により微増にとどまっている。
  • 公衆衛生庁のAnders Wallenstenは以下の画像を指しながら「今日は、結論を下すに十分なデータがないので、この画像について触れて、私たちの方針を表明します。この(増加の山)を平にして医療従事者に負担をかけなようにし、基礎疾患のある脆弱なグループにある人を守ることが我々のゴールです。」

image:Folkhälsomyndigheten

  • その上でWallenstenは、少しでも症状がある人、70代以上の人、リスクグループにある人は外出を自粛し、人との接触や、大きなグループでの集まり、旅行を避けることを強調した。
  • 社会省のJohanna Sandwall は、医療現場に防護具が足りていないことを付け加えた。
  • 記者にさらなる厳しい措置をとるかどうか聞かれWallenstenは、公衆衛生庁と関連省庁はガイドラインの厳格化と緩和化については常時検討していると回答した。
  • 子ども向けの番組”Lilla Aktuellt”の記者からの、保健ガイド1177 は社会的距離を2メートルとるようにとしているのに対して、社会省は「腕の長さ」で十分としていることに関する質問では、Wallenstenは状況によって異なるので明確な数字には落とし込んでいないと回答した。
  • ストックホルムの保健当局は、政府のガイドラインに従わないと査察により判断された以下の5つのバーとレストランに閉鎖を申し付けた。
    • Raw Sushi & Bowl
    • The International Bar
    • Restaurang Carmen
    • Central Bar
    • Charles Dickens
  • 現在の飲食店へのガイドラインでは、テーブルサービスのみが可能で、テーブルは1〜2メートルの距離を置くことが義務付けられている。そのうち4つの飲食店はSödermalmに位置している。

4月28日|感染者計:19621|死者数計:2355

  • 死者数は2355人に達し、前日比81人増。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnell は記者会見で、介護施設における確認件数の減少も起きていると述べた。
  • 集中治療を要する重篤患者数の累計は、1,388に達したが、社会省によると重篤患者のための病床は国全体で3割りの空きがあるとしている。しかし地域差はあり、0-6割りとその振れ幅も大きい。
  • 病床が0の地域がどこか聞かれ、社会省のJohanna Sandwallは「このようなデータを公開するつもりはなく地域差があることだけ公開する。このような情報を公開すると、現場の医療従事者に負荷をかけることになる」と答えた。
  • 社会的距離の基準が機関により異なる点について公衆衛生庁のAnders Tegnell は、すべての状況で機能する明確な基準はなく、対面で近接しているときに感染が起きやすいと回答した。
  • Svenska Dagbladet の記者に、ごく稀に発生する危険な感染が子どもと関連していることをまとめたイギリスのレポートについて聞かれ、Tegnellは、現在のところスウェーデンではそのような報告はなく、イギリスで起きたことは、ごく稀なケースであることに触れながらスウェーデンでもこのようなケースの可能性を社会省として調査していくと表明した。
  • スカンジナビア航空は、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの労働者の4割を解雇する予定があることを公表した。スウェーデン国内の正規労働者に限ると1900人に影響を及ぼす。コロナ危機以前のレベルに旅行需要が高まるには、数年かかるという見通しをうけての判断である。
  • スウェーデン中央銀行は、経済状況は国内と全世界、どちらに多大なる影響をもたらしたと報告。しかし、現時点では金利に変更はないとしている。
  • このような経済危機禍中においては、できるだけクレジットカードを利用して、ギフトカード集めをしないようにすることを専門家は勧めている。
  • 社会省は、コロナウィルス感染による死者に関するデータを新たに公表した。新たなレポートでは、公衆衛生庁の数字よりも死者数が10%高くなっている
  • この違いは2つの機関の死者の登録方法の違いによるものとされている。社会省は、死因がコロナウィルスとされたすべての死者を統計に含んでいるのに対して、公衆衛生庁は、コロナウィルスの感染確認がとれた死者を含んでいる。(詳細はこちらから)
  • Tegnellは、スウェーデンの感染防止対策の中心的な役割を「集団免疫(herd immunity)」が担っている訳ではないと、USA Todayのインタビューで回答した。
  • 「現在2つの調査が進行中であり、今週か5月には結果が出るでしょう。モデリングと既知のデータ(不確かな部分もあるが)によると数週間前にストックホルムで伝染のピークに達していて、つまり感染のピークはちょうど今頃になっているはずです。最大でも25%のストッックホルムの住人がコロナウィルスにさらされており、免疫がある可能性があります。ストックホルムのある病院で実施された調査によると、職員の27%が免疫を保持しているという結果になりました。免疫は、職場ではない外出先で伝染したと考えます。数週間以内にはストックホルムは集団免疫(herd immunity)を達成するでしょう」(Anders Tegnell|USA Today)

4月29日|感染者計:20302 |死者数計:2462

  • 全世界のコロナウィルス感染確認数は、300万を超えた。公衆衛生庁のAnders Tegnellは記者会見にて数字が大きくなり見通しが立てにくくなったことに触れながら「長期にわたって共存しなければばならないウィルスです」と見解を明らかにした。
  • スウェーデンでは感染確認数は、2万人を超え2462人が感染により死去した。
  • Tegnellは、スウェーデンの地方(HallandやVärmland)で感染者数が増えている理由として、医療従事者の検査が増えていることを挙げ、感染者数を増やさないためには引き続きガイドラインに従うように市民に要請した。
  • 社会省はガイドラインを更新し、できるだけ外部との接触を避けるべき人のリストに妊婦を追加した。妊娠後期においては、呼吸器感染による影響が大きくなる可能性があるとしている。妊娠時に、肥満、糖尿病、高血圧を伴う場合には注意をするようにと警告している。
  • スウェーデンにおいても妊婦でコロナウィルス感染による集中治療下にある重篤患者もわずかにみられる。Tegenellは、妊婦のウィルス感染数増加と重症化は避けたいと述べた。
  • 1週間前のカロリンスカ大学病院での39歳の看護師の死をめぐって、労働基準法の侵害がなかったか警察と検察当局は調査に踏み込むことを明らかにした。看護師が亡くなった数日後、病院に感染防護具の不足と、公衆衛生庁のガイドラインの逸脱があったことを、検察当局は報告している。
  • ストックホルム保健当局は、ストックホルム圏内における感染者数の統計を公開した。

4月30日|感染者計:21092 |死者数計:2586

  • 集中治療を要する重篤患者計1476
  • WHO(世界保健機関)の事務局であるMichael Ryan は、Svenska Dagbladet 紙の記者の質問に対して「スウェーデンは特に対策をとっておらずウィルス感染を広げているという認識があるが、その事実は大いに異なります。スウェーデンは、身体的な距離をとることや介護施設の人々の保護をすることなど、様々な対策を打っています。」と答えた。
  • この回答は、スウェーデンの感染拡大防止策への見解(対策ゼロ説)に対する鋭い非難であり、スウェーデンの保健当局がWHOからの支援を受け入れていないとする論者に、疑問を投げかけた。しかしだからといって、これを最後の「太鼓判」と見なすのも早計である。Ryanがいうようにスウェーデンも困難に直面しているのは事実であり、コロナウィルス対策が成功したかどうかはまだ分からない。
  • 国内においては、スウェーデンのこれまでの対策への評価が分かれている。 5人のスウェーデンの研究者が30日にDagens Nyheter紙で投稿をしている。研究者らは、強制的な制限を市民に課したにスウェーデン以外の北欧諸国での死者数が少ないことを引き合いに出しながら、現在のスウェーデンの対策を「ハンマーとダンス(緩和 vs 抑制)」対策へ変更することを提案した。
  • 公衆衛生庁と関連機関によると記者会見は平日毎日開催されていたが、祝前日(Valborg)であったため、この日は定例記者会見は開かれなかった。
  • 代わりに、公衆衛生庁のJohan Carlsonと社会省 Lena Hallengren 大臣が共同記者会見を開き、スウェーデンの今後の検査にかんする説明をした。Johan は、「まだ終わりではありません。おそらく終わりの始まりかもしれないが、まだ長い道のりです。」と述べ、ストックホルムでの状況が改善傾向にあるが地方で感染が増えていることに触れた。
  • Lena Hallengren 大臣 は、コロナウィルス感染の検査数を増やすことについて詳細を語った。大臣は検査は優先的に下記のグループ順に行うと述べた。 ー治療を要する感染患者、介護施設居住者、リスクグループにある人 ー医療従事者 ー警察や救急隊員などの社会的に重要な役割を担う職員ーその他の被雇用者
  • このリストは、主としてコロナウィルス感染確認のための検査としながらも、抗体検査にも適用されると TT 通信社は報道してる。コロナウィルス感染者が免疫を伴う抗体を生成する可能性にかける研究が、世界中でおこなわれているが、大臣は現時点では(感染者が)免疫を生成するかも、生成したとしてもそれがどのくらい持続するかも明らかになっていないことを強調した。
  • ストックホルムのある介護施設で、居住者の3分の1が3月から亡くなっていることが労働監査当局の報告により明らかになった。96人中27人が亡くなっという。報告は、コロナウィルスの感染による死なのかは明らかにしていない。
  • 先週末にガイドラインに従わなかったために閉鎖された飲食店の営業が再開された。The International Bar、Charles Dickens 、The Central Bar は当局により営業再開の許可が水曜日に通知され、Carmen、Raw Sushi & Bowl は火曜日に通知された。しかし、ストックホルム南部のSödertälje では、Crocs Innというレストランが当局により営業中止命令を受けた。

5月4日〜

5月4日|感染者計:22721 |死者数計:2769

  • 集中治療を要する重篤患者計1572
  • この日の記者会見は、国内の各地における介護施設の死者数と、これ以上介護施設での死者数を増やさないための対策について扱った。記者会見で発表された以下のグラフ(ツイートのグラフ)は、集中治療を要する重篤患者の日毎の件数で、ストックホルムがピンク、それ以外の地域が緑に色分けされている。

    Here is the number of people receiving care in ICUs for the virus per day. Pink = in Stockholm, green = other regions pic.twitter.com/YXTcTBQ2Fc

    — CatJREdwards (@CatJREdwards) May 4, 2020

  • ストックホルムでは400の介護施設のうち212施設で感染が確認されており、そのうち、Sörmland 地域の41施設のうちの21施設で感染が確認されている。
  • Regions ストックホルムの感染病医師 Per Follinによると、首都では感染リスクを下げるための様々な措置が介護施設がとられているとのこと。清掃のルーティーンの変更、外来の禁止、職員と住人の接触方針の変更、職員への防具の提供などが実施されている。
  • しかし、介護施設当局により実施された調査によると、職員が病気になっても働き続けてしまった介護施設では、感染率が高くなったことが判明した。Per Follinは、感染確認を報告した介護施設とそうでない施設の間に大きな差があることは指摘できないと述べた。その上で、介護施設での感染経路は、新規の入院者、親戚の訪問、感染しているが無症状のスタッフから来ていると、指摘した。公衆衛生庁は、感染経路の特定と感染拡大防止を引き続き調査することを表明した。
  • 公衆衛生庁微生物学部門のKarin Tegmark-Wisell によると、感染者にはある程度の「防御」性が確認されているという。しかし、個人差はあり免疫レベルは時間が経過すると下がるとしている。免疫についての研究は現在の外出自粛を緩和するかどうかの判断材料となるため、重要な役割を果たしている。しかし今日の記者会見ではスウェーデンではしばらく時間がかかるとのことであった。
  • ストックホルムにおけるコロナウィルス感染による死者数は週ごとに減少し始めたが、深刻な状況であることには変わりないので、引き続きガイドラインに従うことが要請された。
  • ストックホルムの保健当局のBjörn Eriksson は、「ストックホルムの人はバーやレストランでの密集を避け、ディナーで友人を招待などせず、友達とのバーベキューを控え、最も大事なのは70歳以上の家族を訪問しないことです。」と述べた。
  • TT通信社による公衆衛生庁のAnders Wallensten とのインタビューでは、スウェーデンがなぜ他の北欧諸国と比べて死亡者数が多いのかを語っている。

5月5日|感染者計:23216 |死者数計:2854

  • 集中治療を要する重篤患者計:1604
  • 重篤患者数は減少傾向にあるが未だ医療現場には負担がかかっていると公衆衛生庁のAnders Wallenstenは記者会見で述べた。
  • スウェーデン国内ではストックホルム以外の地域での感染者数増加が目立つ傾向にある。Wallenstenは、とくにスウェーデン南部のSkåne地方での増加が目立つという。しかしそのような増加の理由は、医療従事者や社会インフラに必要な労働者の検査件数が増えていること、また軽症者の検査数も増えているからだとしている。Skåneの保健当局はこれまでに899件の感染を確認している。
  • 外出先でのマスク着用に関するガイドラインの変更があるかどうかという記者からの質問に対して、Wallenstenは公衆衛生庁で現在検討中であり、数日以内に見解を表明すると回答した。
  • 多くの国では国民にマスク着用を呼びかけているが、スウェーデンでは医療従事者以外のマスクの着用は不要という立場である。それよりかは身体的な距離をとり手洗いをすることを勧めており、マスクの着用による誤った安心感によって(手洗いなどの)ガイドラインに従わないということが起こりうることのほうを危惧している。
  • スウェーデンの医療機関の監査機関であるIVOは、コロナウィルス感染拡大期において、ストックホルムの医療機関がどのように重篤患者の受け入れを優先してたかを精査する方針を示した。

5月6日|感染者計:23918 |死者数計:2941

  • 集中治療を要する重篤患者計:1620
  • Örebro 県の介護施設にて、コロナウィルスの感染が確認されていたにもかかわらず働き続けていた女性がいたことが判明。
  • その介護施設では、住人には感染は確認はされていない。しかしながら、女性から他者への感染は明らかになっておらず、現在は調査中である。
  • 女性は、「他者へ危害を与えた罪(framkallande av fara för annan)」に課せられ、有罪となれば最大でも懲役2年に処せられる。
  • 若い人は、高齢者と比べて基礎疾患がない限り、遥かに重症化のリスクが低いことが、ストックホルム保健当局の統計から明らかになった。公衆衛生庁のAnders Tegnell は記者会見で、幼児がウィルス感染により死に至る可能性について調査をする方針であることを明らかにした。
  • さらにTegnellは、インタビューでスウェーデンのコロナウィルス対策で何が有効で何が有効でないかについて語っている。

5月7日|感染者計:24623|死者数計:3040

  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、死者数と治療を要する重篤患者数が減少傾向にあると記者会見で表明した。
  • またストックホルムの介護施設でも感染者数は減少傾向にあるという。そのうえで、ストックホルムでの教訓を他地域にいかす必要性を強調した。
  • スウェーデンの現政権、社会民主労働党連合政権の野党である穏健党は、専門家グループを形成して、現在のスウェーデンのコロナ対策の評価を行う方針を示した。
  • 各政党の党首はこの日、スウェーデンのコロナ対策について協議する予定である。ノルウェーとイギリスでも同様の専門家グループは存在している。
  • 政府は、病気休暇時の給与保証を7月まで伸ばすことを表明。通常は、雇用者が病気休暇時の給与を、14日間まで保障することになっているがコロナ禍においては政府が責任を持つとしている。もともとは4月・5月をめどにしていたものが7月まで延長された形だ。適用される病気の種類は、コロナウィルス感染に限定されない。
  • ステファン・ローベン首相は、公衆衛生庁に政府が権限を与えすぎたとする批判に言及し、介護施設の保護の失敗についてインタビューで答えた。

5月8日|感染者計:25265|死者数計:3175

  • スウェーデン国内においては各地でウィルス感染拡大状況が、異なっている。スウェーデンの西部、Västra Götaland 地域における状況はこのようになっている。
  • スウェーデンへの留学生が政府に、経済状況の悪化をうけて学費の減免と居住許可の調整を訴えた。
  • 公主衛生庁のAnders Wallenstenは記者会見で、危機は未だ続いているが、「かつてほどの感染者増加のピークは観測されていない」と回答した。
  • 集中治療を要する重篤患者の入院者数は、500を下回った。(累計の集中治療を要する重篤患者数は、1672である)
  • Spotify、H&M、Tele2、などのスウェーデンの大手企業は、従業員に対してコロナウィルスの検査を開始。コロナウィルス感染者の再感染リスク等は明らかになっていないが、この検査をすることで従業員が通常通り就労を開始する目安にするという。
  • Googleによると、レストラン、ショッピングなどの店舗への人々の行動量は、1月-2月に比べて3月-4月では13%減少したという。一方で、公園へ出向く人は82%増加した。ロックダウンの措置をしなかったことが北欧の他の国との違いを際立たせている。
  • 現在、スウェーデンでは16歳以下の学校は通常通り開校しているが、高校と大学には生徒は通うことはできず遠隔学習が実施されている。秋からの学期再開を計画するにあたっては、遠隔学習の継続が検討されている。
  • 学校教育庁は、それぞれの学校及び自治体は、状況に応じた複数の計画(Plan A, B,C)を立てる必要があると表明した。
  • 遠隔学習を継続する場合には、高校においては小集団を形成して出席を可能とするなどして関係性を維持できるようにするなどの対策が検討されている。

5月11日|感染者計:26670|死者数計:3225

  • 集中治療を要する重篤患者累計:1621。現時点での入院数:466人。
  • 超過死亡(率)は、4月半ばから減少傾向にある。超過死亡(率)とは、同時期のこれまでの平均的な数値と比較したときの値であり、スウェーデンでは2015~2019年の同時期の平均値と比較している。
  • スウェーデンにおける超過死亡(率)のピークは4月6〜12日の期間で、死者数が2554人に達した時だった。そこから超過死亡(率)は減少したが、同時期の前年と比べると死者数は多い。
  • 服飾大手のH&Mは、コロナウィルスの影響による組織編成により1000人を解雇。スウェーデンでは350人が職を失うことになった。全世界では、5000ある店舗のうち3000が閉店に追い込まれた。

5月12日|感染者計:27272|死者数計:3313

  • 集中治療を要する重篤患者計:1687。現在の入院者数は439。
  • 今年と来年にかけて医療と介護事業に10億SEK規模の財政出動をし、影響をうけた地域の医療介護事業の人材確保をすることが政府により公表された。
  • ストックホルム保健当局は、ワクチン開発後の住民に対する予防接種の計画に着手することを公表。

5月13日|感染者計:27909|死者数計:3460

  • 集中治療を要する重篤患者累計:1768
  • 外務省は、不要な海外への投稿を7月15日まで控えることを要請。この要請は状況に応じて延長される可能性もある。
  • 国内における旅行は、自動車で1〜2時間の移動であること、家族や親しい友人などの小グループであること、リスクグループにいる人に接触しないこと、移動中もしくは移動先での他者との交流を控えること、を条件に許可がされた。
  • 社会庁補佐官のTaha Alexanderssonは、病院は依然「危機管理局面」にあるが、多くの地域で状況が安定化してきていると報告。
  • コロナ危機により、物価は下落したが食品の価格は高騰している。

5月14日|感染者計:28582|死者数計:3529

  • 集中治療を要する重篤患者累計:1783
  • スウェーデンを経由したEUへの入国禁止の措置が6月15日まで延長された。
  • 居住許可保持者にかんしては、ケースバイケースなので最終的には国境警察の判断に委ねられるが、概して居住許可保持者ですでにスウェーデン在住であれば入国禁止の対象とはならないが、居住許可保持者であってもスウェーデンへの移住が完了していない場合は、EUへの入国禁止となる。(移民庁)

5月15日|感染者計:29207|死者数計:3646

  • 集中治療を要する重篤患者累計:1800
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、スウェーデンの基本再生産数は1(R0=1)を下回っていることを報告。感染者数の増加は、医療従事者への検査が増えていることによるものだとしている。
  • 集中治療を要する入院者数(累計ではない)は、400以下の397となり前の週の金曜日から2割減となった。

5月18日|感染者計:30377|死者数計:3698

  • The Local のジャーナリストCatherine Edwardsは、公衆衛生庁のAnders Tegnellに、教師への検査、夏期休業中の旅行の規制などについて質問をして回答を得た。Tegnellによる回答全文はこちらから。
  • 政府は、自治体当局が国からのガイドラインに従わない飲食店への立ち入り調査と罰金を課す手続きを簡素化させる新法を検討。
  • 集中治療を要する入院者数は、371人となった。

5月19日|感染者計:30799|死者数計:3743

  • 集中治療を要する重篤患者累計:1873
  • 集中治療を要する入院者数は、383人で微増。
  • ヨーテボリの象徴である路面電車がこの日の3時から運行休止されることに。運転手を保護する十分な手立てが取られていなかったという。
  • 4月の死者数が10458人となった。(統計局)1993年以来の高水準だったという。1993年12月は、1ヶ月あたりの死者数が最も多く、11057人でこの年には97008人が亡くなっており、これはスペイン風の影響により死者数が増えた1918年以来だった。
  • 人口比にするとこの割合は、10万人あたり101.1人となり今年4月よりも2000年1月(10万人あたり110.8人)のほうが死者の割合は高いことになる。

5月20日|感染者計:31523|死者数計:3831

  • 2018年からスウェーデンに滞在している中国の留学生は、マスクを着用していることによる人種差別により街中で安心して過ごせないとThe Localに伝えた。
  • 健康・社会福祉監査機関 IVOは、介護施設における高齢者の扱いにかんする調査を実施することを表明。
  • 社会的に重要な機能を担うとされる領域で働く人の検査を優先されることが決定。該当する職種の人はこちらのリストのとおり。
  • 集中治療を要する重篤患者計:1886
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、高齢者の感染リスクの高さを根拠に介護施設における検査を続けることを強調した。
  • スウェーデンへの滞在延長申請者数が、過去数ヶ月間で増加したことが明らかになった。コロナウィルスの影響で、帰国が不可能となった人が増えたことが理由とみられる。

5月22日|感染者計:32809|死者数計:3925

  • 集中治療を要する重篤患者計:1906
  • コロナウィルス感染による死者のうち80歳以上の割合が66%であることが明らかとなった。しかしそのうち集中治療を受けることができたのは5%だけだった。その原因は複数あるとされている。
  • 集中治療のための病床数は2〜3割の空きがあることが報告されている。
  • ヨーロッパのほとんどの国でロックダウンが実施される中で、多くの国がスウェーデンの厳重な規制を課さない施策に注目をしている。スウェーデンの事例からは、成功面と失敗面の両方が参考になる。

5月25日|感染者計:33843|死者数計:4029

  • 日曜日の夜、スウェーデンから多くのデンマーク人がバルト海に浮かぶボーンホルム島に帰国した。
  • コロナウィルスによる死者数は4000人を突破した。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、新規感染者数に減少傾向はみられるも、医療現場におけるプレッシャーは高いままであり「ウィルスとともに生きることが長引くだろう」と記者会見で報告した。
  • 介護施設における感染者数が、1週間につき400人だったピーク時から1週間あたり60-70人の規模まで減少を見せ始めた。死者数も100人(週)から約30人(週)レベルまで減少した。
  • 性的関係にある人むけの国のガイドラインが公表された。ガイドラインによると、パートナーが無症状者同士であれば性行為は問題がないが、新たな人とのデートや一時的な性関係をもつことは感染のリスクを高めることになると警鐘を鳴らしている。

5月26日|感染者計:34440|死者数計:4125

  • 公衆衛生庁は、70代以上の高齢者を対象にしたガイドラインの作成に取り組むことを明言していたが、統計データに基づき実施しない方針を固めた。
  • 70代の高齢者はできるだけ直接的な接触を避けることが勧められているが、だからといってそれは常時、外出自粛をすることが勧められているわけではない。Johan Carlson 事務局長は、記者会見で外出先で他人と距離をとることによって感染リスクは大きく減らせると述べた。しかし高齢者は、室内(公共交通機関や店舗)において不要な人との交流を避けることを引き続き求めた。
  • 集中治療を要する重篤患者計:1987
  • ウィルスの検査数は前週に比べて減少傾向にあり。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、夏期休暇にむけて現在の規制をさらに緩める可能性があることを示唆。

5月27日|感染者計:35088|死者数計:4220

  • The Local のインタビューにて保健大臣 Lena Hallengren は、「正直にいって私はロックダウンを望んでいなかった」と答えた。介護施設における高齢者の多くの死については、「社会全体の失敗」と答えた。
  • ヨーテボリのSahlgrenska 大学病院は、4月下旬以降の減少から、コロナウィルス関連の外来がここ2週間で増加していることを知らせる忠告を発した。
  • 集中治療を要する重篤患者計:2002

5月28日|感染者計:35727|死者数計:4266

  • 集中治療を要する重篤患者計:2032
  • 在ストックホルムイタリア大使館は、公衆衛生庁のAnders Tegnell がコロナ対策でスウェーデンの医療制度はイタリアよりもよい対策ができたはずだと述べたことに対して、批判的な声明文を公開した。
  • 健康・社会福祉監査機関 IVOは、1000以上の介護施設の10分の1でその対応に「重大な失敗」があったと調査で明らかにした。
  • 健康・社会福祉監査機関 IVOはまた、3月の初めから3000以上の相談が健康・社会福祉セクターから寄せられたことを明らかにした。37%がコロナウィルスに直接関連することで、40%が「深刻」と判断されたリスクにかんすることであった。

5月29日|感染者計:36476|死者数計:4350

  • デンマークとノルウェーは、国境を開放する方針に同意したが、スウェーデンはその対象から除外された。マルメ市出身の国会議員はこの決定に失望したと述べた。
  • 介護施設における感染確認件数が、6週間で減少傾向にあることが記者会見で報告された。
  • 介護施設における住人とスタッフはウィルス検査の最優先グループとなっているが、検査のキャパシティをあげたことがポジティブな結果をもたらしているとしてる。
  • 16歳以上の学校(高校)と大学の封鎖の解除が6月15日から実施されることが公表された。すでにこのときには夏期休暇に入っているので6月半ばから学生が登校するというわけではない。秋に学期が再開されるときには、コロナ対策に準じた教育を提供するために遠隔学習を続ける必要があると教育大臣は明らかにした。また第2波が来た時には、この決定が覆る可能性があることも示唆した。
  • プロスポーツの再開の目処が立ち、6月14日から実施されることに。しかし、しばらくは無観客試合の実施にとどまるという。選手は国内の2時間以上の移動の自粛などの一部のガイドライン対象から外れることになるが、それ以外のガイドラインは遵守をしなければならない。
  • 公衆衛生庁に務めていたAnnika Lindeは、The Localのインタビューにたいして、スウェーデンのコロナ対策の議論には謙虚さが必要であると述べた。Lindeは感染拡大初期における一時的なロックダウンや帰国者の隔離の実施により、死者数を減らすことができたと述べている。

6月1日|感染者計:37814|死者数計:4403

  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、記者会見で国民に引き続きガイドラインに従うことを求め、そのうえで公衆衛生庁が国内におけるコロナ危機の長期的予測を立てる方針を発表。感染確認数は減少傾向にある地域もあれば、横ばいのところもあれば、増加傾向にある地域もあるという。
  • 前日は3月13日からはじめてコロナ関連の死者数が報告されなかった日であった。しかしだからといってこの日に死者数がゼロだったわけではなく、これまでどおり週末においては報告が遅れる傾向にあるからである。

6月2日|感染者計:38589|死者数計:4468

  • 集中治療を要する重篤患者数が過去7日間でとりわけストックホルム、Västra Götaland地域にて微増傾向にあると公衆衛生庁は公表。しかし4月と比較すると累計数は大きく下回っており、スウェーデン集中治療登録によると、6月1日時点での集中治療を要する重篤患者は308人であるという。
  • 政府は、大規模ウィルス検査を前週に分析。しかし、政府が目標としている検査数と実施されている検査数には大きな開きがあるとしている。

6月3日|感染者計:40803|死者数計:4542

  • 集中治療を要する重篤患者累計:2121
  • 前日比の急増は、感染者がこの日に急増したのではなく、ストックホルムの研究所によるデータの報告に遅延があったからだと公衆衛生庁のAnders Tegnellは記者会見で述べた。その件数は約1400件。新規の感染者数というわけではなく、すべてが医療従事者であり、重症患者はほとんどなく、死者はないという。
  • Tegnellは、ラジオ番組に出演した時のコメントについて詳述した。彼はラジオ番組で「他に打つ手はあった」と語ったがそれは、現在の対策が悪いというわけではなく、振り返ってみれば改善点はあったという意味であったことを強調した。

6月4日|感染者計:41883|死者数計:4562

  • 政府は、6月13日から無症状者の国内の旅行を許可する方針を公表。ただし、身体的距離をとるなどの基本的なガイドラインには用心深く従うようにステファン・ローベン首相は念を押した。
  • 公衆衛生庁は、少ないウィルス検査数を鑑み、すべての発症者で医者からの照会がある人に無償でウィルス検査を提供する方針を明らかにした。
  • しかし保健大臣 Lena Hallengren は、実施時期が不明であること、検査資格保持者のすべてが受けられるわけではなく、医者からの照会が必要であることを付け加えた。
  • 集中治療を要する重篤患者数は、3月から初めて300を下回り295となった。(社会庁の数字は303であり数字に若干の違いがある)
  • ストックホルム南部のÄlvsjö に設置されていた集中治療を要する重篤患者のための野外病院が解体されることに。

6月5日|感染者計:42939|死者数計:4639

6月8日|感染者計:45133|死者数計:4694

  • 記者会見で公衆衛生庁のAnders Tegnellは、スウェーデンの全地域で検査を実施しているために感染確認数が増えており、そのうち軽症者が大半を占めるという。とくに検査対象者が、リスクグループや医療従事者などの優先グループ以外に対象者を拡大したことが影響しているという。
  • そのうえで日別の平均死者数が40人を超えていることに「多すぎる」と漏らした。
  • 社会省のJohanna Sandwallは、ある地域では集中治療を要する重篤患者数に地域差があることを報告した。現在の集中治療を要する重篤患者数(累計ではない)は、298である。
  • ロックダウンの不実施、経済活動の継続が可能にもかかわらず、コロナ危機による経済への影響はスウェーデンにおいても深刻であることが明らかになった。
  • Black Lives Matter運動にかんする抗議活動が各地で起こる。政治家のテレビ番組での討論が実施される。

6月9日|感染者計:45924|死者数計:4717

  • これまでに49200のウィルス検査が分析されたが、週10万件の目標とは大きな開きがある。しかし前週に比べて検査数は36500件増加している。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは、集中治療を要する重篤患者の受け入れ数と、死者数は減少傾向にあると報告した。集中治療を要する重篤患者の累計は2209で、死者数はこれまでで4717となっており、「いまだに多すぎるがお大きく減少」とコメントした。
  • 集中治療を要する重篤患者数は296人となっている。

6月10日|感染者計:46814|死者数計:4795

  • 集中治療を要する重篤患者計:2232
  • 平日毎日開催されていた記者会見の頻度を週2回(火曜日と木曜日)に減らすことに。

6月11日|感染者計:48288|死者数計:4814

  • 1日あたりの感染確認数が1474人と急増したが、これはウィルス検査の対象者数の拡大に伴う増加であると公衆衛生庁の専門家Karin Tegmark-Wisell は記者会見で報告した。
  • 集中治療を要する重篤患者の受け入れ数と、死者数は減少傾向にあるとしている。

6月12日|感染者計:49684|死者数計:4854

  • スウェーデンを経由したEUへの入国禁止の措置が6月末までに延長された。例外措置などについては変更なし。
  • ノルウェーは、フィンランド、スウェーデン、アイスランドにおける受入可能な感染レベルの地域との行き来を許可する方針を示した。(その基準にによるとスウェーデンではゴットランド島しか該当しない)
  • ストックホルムでは月曜日からすべての市民を対象にしたウィルス検査が実施される。軽症者と抗体の有無を確認したい人の両方を対象としており、1177.se/stockholm から検査の予約ができる。

6月15日|感染者計:52383|死者数計:4891

  • 集中治療を要する重篤患者計:2297
  • 月曜日から開始されるウィルス検査への高い需要により、予約用のアプリがクラッシュ。
  • ヨーロッパのいくつかの国では、国境封鎖の解除が実施されつつあるが、スウェーデン在住者は例外を除いて、デンマーク、ノルウェー、フィンランドへの訪問が未だに許可されていない。

6月16日|感染者計:53323|死者数計:4939

  • 感染確認数は増加傾向にあり。しかしこれは、検査数の増加によるものであり軽症者もカウントされているからである。
  • 公衆衛生庁のAnders Tegnellは記者会見で、重篤患者数は横ばいであることを報告したうえで、「海外のメディアには、これは新たな感染者数の増加で未だに感染ピークに達していないと報じられているが、それは間違いである。スウェーデンはすでに感染ピークを終えている。」と述べ、新規の感染者の多くは、軽症傾向にある若い人であることを強調した。
  • 日別の平均感染者数は、38人で減少傾向にある。
  • 集中治療を要する重篤患者の累計数は2317である。
  • 国内での旅行が許可されることによって、ガイドラインが守られないことが懸念されている。Tegnellは、ガイドラインに則り身体的距離をとることなどを続けることを国民に求めた。
  • ヨーロッパの多くの国では、旅行規制の緩和に踏み切ったが、出国地によって規制は異なっている。スウェーデン在住者にはこのルールが適用される。
  • Re-open.eu では、EU(欧州連合)内の国の旅行規制や利用できるサービスの最新情報がまとめられている。
  • ウィルス検査予約のアプリのクラッシュにもかかわらず、3万人のストックホルム市民が検査に予約をした。

6月17日|感染者計:54562|死者数計:5041

  • 国会では、コロナウィルス感染による死者のための追悼式を実施した。国会で実施される追悼式は稀でこれまでに2004年の534人のスウェーデン人を巻き込んだ津波災害、1994年のエストニア号の沈没、1986年のOlof Palmeの暗殺、2003年のAnna Lindh 外相の殺害時に実施された。
  • 6月30日からEUの10ヵ国への渡航が可能に。(Belgium, Croatia, France, Greece, Iceland, Italy, Luxembourg, Portugal, Switzerland and Spain)
  • これらの国は、コロナ感染のリスクアセスメントに基づいて選定されたわけではなく、スウェーデンからの旅行者を規制していないからである。そのほかのEU/EEA 圏内の国に関しては、7月15日まで旅行自粛が適用され、それ以外の国に関しては8月31日までとされた。