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スウェーデンと日本の飲食店で働いてみてわかったマナーと働き方の違い

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スウェーデンにきて一時、日本食レストランで働いていたことがありました。

日本でも学生時代には居酒屋2件、クラブバー2件で働いていたこともあるぼくからすると、スウェーデンの飲食店でのマナーや仕事の仕方が日本のそれと全然違ったのでシェアします。

絶対に言ってはいけない「すみませーん!」

メニューを読んで注文を決めるじゃないですか。そしたら「すみませーん!」なんて絶対に言ってはいけません。これスウェーデンではノーノーです。

もちろん机にスタッフを呼ぶベルなんてあるはずもないので、ここですべきは、

「メニューを閉じてウェイター・ウェイトレスが来るのをひたすら待つ」

が正解です。つまりメニューを閉じずにいるとスタッフは来ません。

実際にウェイターをしていたときは、ぼくはそのようにお客さんに対応するように教えられ、他のスウェーデンのレストランでも大抵このように扱われます。

なので、スタッフ側は日本のようにチャイムが鳴ったら「はい!ただいまー!」と叫んで全力疾走してダウンサービスをしなくていいのです。

テーブルをチラ見して、お客さんがメニューを閉じて注文が決まったようにみえたら、こちらからかけつけるので、それはまあゆっくりなんです。

そして注文を受ける際に気をつけなければいけないのが、ベジタリアンではないかアレルギーはないかをはっきりさせることです。特に日本食は見えないところに肉を使っていたりもするので大変です。そしてなぜかスウェーデンはベジタリアンもそうですが、アレルギーの人が多いので絶対に注文を間違えられないのです。

ちなみにラーメン1杯1500円くらいです。

料理はすぐに出てこないのが普通

ディナーで10分以内に料理が出てくるなんて期待しないでください。アジア系のレストランはそれでも早い方ですが、日本並みの早さで料理が出てくることはありません。

食事中に声をかけてくる店員さん

食事中は特に目立った違いはありませんね。あげるとすれば、食事を6割くらい済ませたところで、ウェイター・ウェイトレスがテーブルまできて「どうですかー?味はどうですかー?」と聞いてくるとこですね。(これ、なんなんですかね?)

追加で飲み物などを注文する際は、スタッフが料理を下げにきたときアイコンタクトや小声て声をかけるなどして、お願いするのがこちらでは通常のようです。

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ちなみにラーメン定食は2500円くらいです。

長居が普通

日本だとお客さんでも次のお客さんを気にして、食事を済ませたら早々と席を空けたりしてくれるので、回転率が早いですが、こちらはラーメン1杯で60分居座る人もザラなのです。(故に働く側も忙しくないw)

時間がかかるお会計は早めの声かけを!

これが結構厄介なんです。帰りたいときにすぐ帰れないのですw

まず上述したようにウェイター・ウェイトレスをつかまえるのが難しいので、なかなか会計のタイミングがつかめずダラダラ居座ってしまうことがしょっちゅうなのです。そして会計はテーブル会計かレジでの会計になりますが、経験上テーブル会計が6割ぐらいでしょうか。

こちらの記事でも書いていますが、そしてスウェーデンはキャッシュレス社会なので、基本はクレジットカード払い。ですので、支払いの際には、自分が注文したメニューを伝えてその額を一人づつ払います。日本だと、カード払いなら一人がすべて払って後ほどキャッシュをその他の人から回収すると思いますが、こちらだと、本当に一人が一品につきクレジットカードで払うのでまあ時間がかかるわけです。それでたまにキャッシュで払いたい人がいると、レジを行ったり来たりしなければいけないので、まあ時間がかかるわけです。

ちなみにラーメン一杯をクレジットカードで「別々で」払うことは、全然オッケーです。多くの人がそうしています。

最近は、アプリでクレジットカードの口座から口座へ送金できるSwishというアプリなどが普及してきて支払いも早くなってきましたが、まあ時間がかかるわけです。

チップはどのくらい渡すべし?

地球の歩き方によるとスウェーデンにはアメリカのようなチップカルチャーがないのは、価格にサービス料も含まれているから、とのことですがそれはフードコートやカフェなど前払いをするようなとこかもしくは、アジア系のレストランのみです。

普通のディナーでは、お会計の際に自分でいくら払うかを決めるのでこのときにチップを払うことになります。これがまた厄介で、クレジットカードで払うときには、通常はピンコードの入力だけですが、このシステムを導入している店舗だと、最初に支払う価格を打ち込みます。(120sekのラーメンを頼んだら、それ以上の額を打ち込むということ)このときに、サービスが良かったらチップとして10%程度追加で払うことになります。その後、ピンコードをうちます。

こんな事情もあるのでまあここでも時間がかかるわけです。

「お客様は神様」ではないスウェーデンの飲食店

そんな感じなので正直、「日本で花金出勤していた居酒屋育ち」には楽勝すぎもいいところなのです。

上述したように、お客さんがあまり要求してこないので、日本と違って「お客さんと対等」と感じることが多かったです。もちろんアレルギーやヴェジタリアンメニューのリクエストは多かったですが、それは口にするものなので仕方ないです。

おそらく日本で言うほどの「お客様は神様」という文化があまりないのだと思います。日本だと、お客様は「絶対!」ですがこちらは「無理なものは無理!」と言いますし、待たせることも全然あります。それに対してお客さんも寛容に受け止めてくれるように感じました。

また従業員ともフラットな関係だったので、上司の目を気にしてやたら緊張してガッシャーン!みたいなことはありませんでした。

まとめ

消費者としては、日本の飲食店の方が圧倒的に楽です。いつでも注文できて、すぐ食べられて、北欧ほど外食の物価も高くもなく、お会計もささっとできるので。しかし、働く側からするとそれはもう忙しくないわけがありません。一方スウェーデンは、お客さんが日本ほど多くを要求しないので比較的ゆったり余裕をもって働けます。

日本が異常に消費者中心社会なのか、それともスウェーデンがあまりにレストラン業界の競争原理が働いていないのかは、よくわかりませんがそんな違いがありましたよって話でした。

 

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