スウェーデンの政治家が「決められる」理由

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決めれない政治?

最近、いやちょっと前に「決めれない政治」ってのが日本のニュースで流れてた。これを受けて橋本市長が、「決めれないのは責任をとらないから」というようなことをつぶやいていた。本当にそうだし、こうして、ちんたらしてどんどん諸外国に取り残されてくんだ。増税、賛成、反対っていう対立でしか議論できないのだ。連帯の作法としての議論の仕方がわからいのは、僕ら若者だけでなく国会議員も同じようだ。

しかしこれは「アホで能無しだから決められない」という簡単な問題ではない。利益団体がバックについてる議員は自分の主張をそう簡単に変えることはできないのだ。システムの問題なのだ。利益団体が政治家と手を組んだ「陳情政治」は90年代の政治改革以降、なくなってきたのではなかったのか。諸個人の合議と明示的手続きで意思決定する政治ができるようにしなきゃ、若者どころか市民すらも意思決定にますます関われない。関わろうと思えない。ただでさえ参加しにくい体制なのに。

スウェーデンの政治の特徴を示す言葉として「スウェーデンの政治家はボランティアだ」と言われる。給料が低いのだ。以前、スウェーデン社会研究所の勉強会での講演によると議員の月収は以下の通り、

スウェーデン                                                    日本

首相      182万円          334.9万円

大臣                    145万円          244.5万円

国会議員             71万円          188.7万円

地方議員             61万円    県議会議員 80.7万円  市議会議員 40.0万円 

参照:http://nensyu-labo.com/koumu_tihou_sigiin.htm

(月収ですよ!)

さらに公務員の制度の違いもおもしろい。公務員試験はなく、公務員の規定もなく一般企業と同じ。一般より低めの給料であり、民間の0,97倍だそうだ。(ちなみに日本は 2,4倍だって。安定してるのに高いのでまさに天職である。)

税金が高いこの国ではやはりその使い道は厳しく監視されているようだ。透明性の高さも評されている。初の首相候補であったモナ・サリーン 社会民主党副党首が公用のクレジットカードでチョコレートを買っただけで失脚したという話しも象徴的。ジャーナリストの厳しい監視のおかげだろう。そんなことだから、議員の身分と利権は無縁にならざるを得ない。金銭的目的はあり得ない。だから議員になる動機が金銭目的、身分保障ということはいっさいないというわけで、金も利権も絡まないから、自分の問題意識に従って政治活動が自由にできる。監視下に置かれているという意味では不自由ですが、それこそ本来の税金を使う議員の姿でしょう。

グスタフ・フリドリーン(環境党)はこのように述べている。「議員が一生の仕事であってはならない」つまり、こちらの国会議員というのは流動性が確保されていて、各々が何か問題意識があったらすぐに議員になって社会変革のために奔走し、それが完遂されたら、またもとの仕事に戻ったりするというのが当たり前。だから日本の議員のように、議員であること自体が目的にはならないのだ。議員が家計の財源を議員の給料に依存的になってしまうとこういうことが起きる。子どもの学費を稼ぐために何としてでも議員でありつづけなければならいのだ。そしていつの間にか「社会を変革!」という目的が「自己保身!」になってしまい、カネの集まるとこにたかる政治家になってしまうのだ…

スウェーデンの議員は、年齢も平均的に若い。去年18歳の国会議員が誕生。アンドレー・アベレー穏健党議員で、最近の若者らしくFacebookでデモ参加者1万人を集めたという。http://blog.livedoor.jp/stimes/archives/1604494.html

EUは2001年から若者の参画を中心的な課題として位置づけてきた。この参画ってのは、簡単に言うと「若者に関する全てのことがらを若者自身が決めることができるようにする」ということである。それは若者の自分自身のことから家庭、学校、地域、仕事、政治などの全ての社会で自分が関わる全てのことである。こっちでは市民どころか、若者。若者のことは若者が決めてるのだ。だから若者と政治家との交流も活発だ。政治家が自ら足を運ぶ機会もあれば、若者団体から招く場合もある。政治家と若者の距離が近いのだ。

次回は、ではどのようにしてこの若者の参画をデザインしているのかについて書こうと思います。

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コメント

  1. ろくさん より:

    >さらに公務員の制度の違いもおもしろい。公務員試験はなく、公務員の規定もなく一般企業と同じ。
    >一般より低めの給料であり、民間の0,97倍だそうだ。(ちなみに日本は 2,4倍だって。安定してるの>に高いのでまさに天職である。)

    公務員と民間の給与の比較が2.4倍って、どんな根拠なんだろう?いくらなんでもそれはないわ。
    たとえば、静岡県職員の給与は「企業規模50人以上で、かつ、事業所規模50人以上の県内民間事業所」と比較して高ければ下げ、低ければ上げている(実際には他の理由でさらに下げることがある)。
    http://www.pref.shizuoka.jp/zinzi/salary/20111026.html

  2. Tatsumaru Times より:

    山本さん
    コメントありがとうございます。この講演者もソースを明らかにしていませんでした。ググるとだいたいこの数字でヒットするのでおそらくそういうとこから出てきた数字だと思います。

    >たとえば、静岡県職員の給与は「企業規模50人以上で、かつ、事業所規模50人以上の県内民間事業所」と比較して高ければ下げ、低ければ上げている(実際には他の理由でさらに下げることがある)。

    そうなんですね*これは全県で実施されてることなんですか?それとも静岡だけなんですかね?

  3. […] この記事の続きです。 […]

  4. 匿名 より:

    そして自分の国民が移民や難民にどうにかされてもしらんふりかなるほど