ヨーロッパに移住し、自活をするようになってから「求人サービス」に対してアンテナが高くなったとこちらの記事で書きましたが、それは日本の就活・転職サイトについても同様です。ということで、今回は海外勤務の仕事がみつかる就活・転職サイトをまとめました。
またこれらのサイトは、留学生だけでなく、海外在住者が日系企業の現地求人を探すためにも使える場合もあります。外資系の企業の求人案件も取り揃えている企業もあるので、留学生・海外在住者は、強みを活かして職探しができます。
定番どころから、新しいサービスまでリストアップしてみました。
1. まずは就活ノートで海外経験者の就活方法を予習せよ
その前にまず、「海外経験のある学生がどのようにして就職活動をすればいいのか?」知る必要があります。就活ノートでは、就活生が感じるリアルな就活情報の特集記事が読むことができます。この中に、海外に関する記事を検索すると以下のように記事が表示されました。
この中の記事では、学生時代の海外経験をことさら強調しないことが就活のコツだと指摘しています。
留学をしたから英語ができるという自己PRは事故PRの可能性になります。語学は就職するのに有利になるのではなく、自分が働きたいと思う企業にとって、有益になるということだけなのです。
要するに、語学より就活において大切なことは留学や海外在住中の経験と、その経験を通して得た思考性や行動のほうがよっぽど評価価値が高いのです。【海外経験を活かす】留学や旅行の経験で就活を有利に!| 就活ノート
ちなみに就活ノートのこちらの記事によると、海外での仕事が多い傾向にある仕事は
- 輸入輸出関連の会社
- 海外事業を開拓する部署
- 技術者・クリエイター
だそうです。就活ノートにはその他にも就職活動に有益な記事がまとまっており、無料で読めるものばかりなのでぜひチェックするようにしてください。
これらを踏まえて、以下の就活サービスを利用すると良いでしょう。
順番におすすめのサイトを紹介します。
2. Linkedin (リンクトイン)
まずはこちら。キャリア形成に特化したFacebookといったところでしょうか。僕は2012年に初めてスウェーデンに留学する前から登録していますが、最近では日本人の利用も増えてきたようです。
Linkedinではネット上に自分の履歴書を公開できます。日本語であげている人もいますが、世界を舞台に活躍したいのなら英語で履歴書を作って公開すべしです。実際にぼくもそうしていますが、こうすると世界中のリクルーターが検索であなたを発見することができるようになるので、もちろん新たな仕事を得る確率も高くなります。ぼくもこれまで少なくとも10回ほどリクルーターからメッセージがきて求人案件を紹介してくれました。中にはその場で求人内容を特別に公開してくれたヘッドハンターもいます。
ぼくのリンクトインの履歴書はこんな感じです。
以下の記事で紹介している英語の履歴書の添削サービスを使って、英語をブラッシュアップして公開しました。
単純に世界中の人がどんな経歴を経てきたのか、それをどう表現しているのか知ることもできますし、何より自分のこれまでの履歴を整理整頓することにも使えます。今は「立派なキャリアがない」と躊躇する必要はまったくありません(若いので当然です)。むしろ英語の履歴書を作る練習だと思って、登録してみるのがいいでしょう。
ちなみに月額2000円でプレミアムメンバーになることもできますが、初心者は無料バージョンで大丈夫でしょう。
3. Jobscan
続いては、いきなりハードルが高いですが英語の就活サイトです。
Jobscanでは、自分の履歴書(resume)とこれまでの職務歴(job description)をトップページの空白に貼り付けると、マッチする仕事を検索して表示してくれるというサービスです。
さらに嬉しいのはLinkedinとの連携機能です。Linkedinで履歴書を作ったらPDFファイルでエクスポートして、そのPDFファイルを読み込めばJobscanに読み込ませることができるのです。
表記が英語なのはしょうがないです!海外の仕事をしたいならこれになれないといけないので、いい練習だと思ってやってみてください。
4. リクルートエージェント
定番どころだからこそ押さえておきたいところです。
リクルートは、大手なので「競争が激しい」という批判はあるでしょうが、それでもこれまで約31万人を成功に導いた転職支援実績は無視できません。外資系の企業の案件については、同サイトで「英語を使った求人がこの一年で2.7倍になった」と記していますが、そのくらい需要が伸びそれに応じて案件も増えていると察することができます。
僕も実際に利用してみましたが、リクルートでは以下のように海外勤務地の希望でヨーロッパを選択することができました。
また登録に際しては、以下のように自分の英語のレベルに応じて職を探すことが可能です。
・グローバルハイキャリア: 英語中級(TOEIC700点以上) :年収600万以上
・グローバルプレイヤー: 英語中級(TOEIC700点以上) : 年収599万以下
・ナショナルハイキャリア: 英語能力問わず : 年収600万以上
留学経験者なら、グローバルハイキャリアを目指せますね。
ちなみに、リクルートエージェントとリクナビNEXTの違いは?
また、リクルートには「リクルートエージェント」と「リクナビNEXT」の2つのサービスがあります。リクルートのホームページによると、以下のような違いがあります。
リクルートエージェント | リクナビNEXT | |
非公開求人 | あり | なし |
アドバイザーからの求人の提案 | あり | なし |
書類・面接のアドバイス | あり | なし |
キャリアアドバイザーとの面談 | あり | なし |
この表からもわかるように、大きな違いはキャリアアドバイザーがつくかつかないかの違いです。リクルートエージェントは、キャリアアドバイザーがつくので手厚いサポートを受けられる一方面談をしなければいけないという手間があります。一方、リクナビNEXTは、独力で求職活動をするための「求人情報が大量に掲載されているサイト」という認識でいいでしょう。故に、キャリアアドバイザーとの面談も必要ないので、気軽に求人案件を探すことが可能です。
それを踏まえると、就活中はまずは「リクナビNEXT」で広く浅く就職活動をして、自分の行きたい業界・職種が明確になり本格的なアドバイスが必要になったら、リクルートエージェントを利用して、狭く深く求職活動をすればいいでしょう。
5. 第2新卒ナビ「ウズキャリ」
ページに飛ぶとなんともファンキーなイラストが迎えてくれます。ウズキャリは既卒・第2新卒専用の就職サポートサービスを提供しています。
3つのオススメポイントがあります。
- 海外大学卒業者のカウンセラーが豊富ということです。社長・副社長はアメリカの大学を卒業しており、
社員の中にもアメリカや中国の大学卒のカウンセラーがいるため、 グローバル人材の就職支援に強みがあります。 - 日本で唯一キャリアカウンセラー全員が元既卒・第二新卒という点です。同じ経験をしているからこそ、失敗をしない就職活動をするためのノウハウを伝えられるのです。留学して新卒を逃した人でも、肩身の狭い思いをしなくていいのは心強いですね。
- 「ブラック企業」を徹底排除している点です。第二新卒ナビでは、離職率/労働時間/社会保険の有無/雇用形態などで厳しい基準を設けて、全ての企業に訪問して基準を満たしているかをチェックしています。基準を満たさない企業との取引は一切行っていないため、第二新卒ナビから入社した人の定着率は93%です。
6. いい就職.com
第二新卒・新卒・既卒未就職者・留学帰国者の就職支援をしてるのがいい就職.comです。 全国の仕事情報を随時更新。
各種イベント情報・インターンシップで就職活動をフルサポートしてくれます。地域を「海外」と設定すれば海外関連の仕事も多数発掘できました。
ちなみに、留学帰国者は新卒なのか既卒なのか気になるところですが、当サイトによると
基本的には両方の立場で応募可能ですが、新卒求人と既卒求人とでは入社時期が異なります。仮に5月に帰国して就職活動をされる際、新卒求人であれば翌年の4月1日まで入社を待つケースが多く(例外もあります)、既卒求人であれば内定後早期での入社が可能です。※
ということです。このように留学帰国者について触れている点は、日本の就活事情に疎い人でも手厚くサポートしてくれそうです。
7. キャリコネ転職サービス
キャリコネが面白いのは、企業に勤める社員が内情を赤裸々に書いた「クチコミサイト」を運営しており、その情報に基づいて転職活動ができるというサービスを提供している点です。
「今すぐ転職する」という人でなくても、現職に不満や不安を持っているような人も、同業他社の口コミや年収を見て「転職すべきかどうか」を判断するために登録してる人も多いそうです。海外にいて情報が入りづらい人にとっては、コチコミサイトを通じて、企業の内情を知って就活できるのはいいですね。
8. マイナビエージェント
求人を閲覧できるだけの転職サイトとは異なり、業界職種に精通した「キャリアコンサルタント」からの転職活動アドバイスや、転職ノウハウなどの情報提供を受けられるのがマイナビエージェントです。
「マイナビ国際派就職EXPO」では、
- 日本国外の大学、大学院、MBAを卒業(予定)の方
- 日本国外の大学、大学院に『交換留学』で1年以上在籍(予定)の方
- 海外での滞在経験が1年以上ある方
- 大卒(予定)以上で2言語以上、各ビジネスレベル以上の語学力をお持ちの方
- 海外経験や留学を希望している方
を対象者にエキスポを開催しています。かなり「ハイスペック」な留学生までも対応している印象です。もちろん海外勤務希望者もです。IT業界への就職も視野に入れている場合は、マイナビエージェント×ITも併せてどうぞ。
9. ワークポート
ワークポートは、IT業界、ゲーム業界特化型の転職エージェントサイトです。IT・インターネット業界のみで2000社と取引実績があり、常時12,000件の求人案件を保有している(すごい!)この分野の大手です。仕事情報の紹介、 職務経歴書の添削、志望企業ごとの面接対策、年収交渉、円満退社まで転職活動全般のサービスを無料で提供。この業界に進みたい人は必須ですが「IT業界」特化でもないみたい。ホームページへ飛ぶと、
こんな感じで、IT業界はIT業界でも営業、第二新卒、さらには建築なども含めていろいろあるようです。さらに海外の仕事も検索をかけると、
このように海外関連の仕事はそれなりにあります。理系でIT分野を専攻している人でもそうじゃない人でも、ここを活用して間違いなさそうです。
IT分野を専攻していない人でも、プログラミング系の仕事は海外でも需要が高く、職探しに困ることはありません。さらに、リモートでも働くことが可能で、労働時間もフレキシブルであり、なにより時給が高いのが特徴です。ですので、オンラインで受講できるTechAcademy [テックアカデミー]などで今からスキルを身につけておくと、海外で食べていくことに困ることは少なくなるでしょう。
10. 海外国内ツアーコンダクター (旅行綜研)
就活サイトではありませんが、ツアーコンダクター(添乗員)になるのもまた一つの海外で働く方法です。日本ではツアーコンダクターはプロの専門職、 そのほとんどが派遣で有名旅行会社のツアーを担当しています。旅行綜研は1973年からツアーコンダクターの育成に携わり、資格取得から実務まで経験豊かなトレーナーが指導します。特徴としては、
・未経験者をプロに育てる独自の研修制度
・豊富な仕事量(大手旅行会社をはじめ150社以上のクライアント)をもつ
・研修参加から資格取得まで最短2週間が目安
・国内業務からはじめ海外業務へステップアップする人も多い
ということです。ツアコンって、最短二週間でなれるなんて知りませんでした。
採用説明会実地は年間、東京、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島、福岡、鹿児島、那覇の9都市の旅行綜研の支店・営業所でやっているようなので、ぜひこちらから応募してみるといいと思います。
11. JAC Recruitment
JAC Recruitment はアジアで最大級のネットワークを持つ人材紹介会社のひとつで、 アジア各国において知名度の高いグループです。(JAC Recruitment Japanは日本で業界3位!)
特徴は、英語を活かす仕事、外資系企業、海外への転職に強い点です。
アジア諸国へ拠点を広げて25年、現在では700人のプロフェッショナルコンサルタントが、専門性の高い知識を活かして転職をサポートしています。実際に海外求人の特設ページもこのように設けています。
ありがたいのは、英文レジュメの無料添削や英語面接対策、中国語話力のレベルチェックなどの就活支援支援です。 また、コンサルタントの多くは、日系企業・外資企業および国内・海外の求人をあつっているので、転職希望者の可能性を広げます。
一般的に外資系企業は待遇がよいので、日系→外資系転職支援により年収アップの事例も多数あるようです。
留学生や、語学が堪能な人がJAC Recruitmentを活用しない理由はないでしょう。
12. 海外転職スカウトサービス
こちらはLangepediaなどの海外留学紹介サービスを提供しているアブログの新しいサービスです!プロフィールを登録をしておくと海外での求人案件から自動的にスカウトが来るのです。しかも利用料は無料なので、登録するにこしたことはないでしょう。
海外の就活を成功させるために
ざっとまとめましたが、他にも海外在住者や留学生向けの就活サイトがあったら随時追記していきます。ヨーロッパをはじめ、欧米には基本的には、日本のような 「就活」というスタイルがなく、多くはインターンシップを経て就職につなげます。
僕もまさにその欧米スタイルでなんとか留学中にインターンを経験してそのまま職につなげましたが、それでも日本での職探しも怠りませんでした。なぜなら日本には日本のやり方があり、日本の企業から海外の仕事へとつなげることも十分に可能だからです。
参考記事
また、外資系や海外を拠点とする企業への就職・転職を検討するのなら、履歴書(Resume)を英語で書く必要があります。Linkedinの表記を英語にするのはもちろんですが、企業の採用担当は履歴書をファイルで送ることを好みますので、英語の履歴書を作っておくようにしましょう。英語を履歴書で作るのが初めてなら、My Perfect Resumeという添削サービスを利用するのも一つの手です。
参考記事
ぜひこういったサービスを活用し、海外での就職につなげていきましょう。
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