おわかりいただけるだろうか。ぼくのブログ、「しゃべる」ようになったんです!
ちょっとやばい。ブログの未来をみた。。
Amazin PollyっていうWordPressのプラグイン入れたら、ブログの文章勝手に読み上げてくれるようになった笑
しかもこのフィードiTunesの Podcastで配信できるらしい。
おったまげー! pic.twitter.com/IohZcgOG7R— たっぺい@Tatsumaru Times (@tppay) 2018年2月10日
何が起きているかというと、ぼくのこちらの記事の冒頭に再生ボタンがあり、それをクリックすると記事の内容を音読してくれているのです。もちろんぼくの声ではありません。
このテクノロジーを可能にしているのが、Amazon Pollyという「テキストをリアルなスピーチに変換するクラウドサービス」で、そのWordPressのプラグインが完成したのです。
Amazonは、新しいAmazon Polly WordPressプラグインを発表した。これを使えばブログの投稿から音声版を作成して、ブログに声を与えることができる。Amazonによれば、生成された音声は、そのブログ記事から直接再生したり、Amazon Pollycastという機能を通してポッドキャスト形式でアクセスすることができる。|Tech Crunchより引用
このWordPressのプラグインを実装すれば、あなたのブログ記事も音声化することができるのです。しかもそのままポッドキャストに配信もできてしまうというおそるべし技術…。
実際に僕の記事もいくつか音声化してみたのでぜひ聞いてみてください。
実際に音声化してみた記事
こちらの記事では声を女性のMizukiにしてみました。意外と低い声..
こちらのコラムっぽい記事も音声化。ちょっと真面目な記事なので、音声で聞くには内容が重いかも…
スウェーデンの憂鬱な冬についてかいたこちらの記事くらい軽いのがいいかもですね。
音声化することのメリット
実際に聞いてみてどうでしょう?
どうせSiriみたいに片言の日本語になるのかなと思っていましが、意外に自然ですよね。まだまだ完璧ではありませんが、今後さらに機械学習により質が高まっていくとブログ記事を「聞く」という事がもっと一般的になるのかもしれません。そうすると通勤中、家事をしながらブログ記事を「聞く」ということができるようになります。
また、発信側にもメリットがあります。
まず記事を音声化すると、誤植がすぐにわかります。誤植を訂正して、記事を更新すると読み上げる文章の内容もその場ですぐに変わっていました。本当にAmazon Pollyがその場で読み上げているということなんでしょうか..。
それと文章のリズムもわかるようになります。テンポが耳でダイレクトに伝わり、例えばまわりくどい文に気づけるようになったりします。
Amazon Polly プラグインの改善点
しかしまだまだ発展途上であることもわかりました。例えば、漢字の読み方は入力した時の音声のままになります。それと英語と日本語を混ぜると、英語が日本語の発音になります。まあどちらも本物の日本人でもする間違えですし、英語の部分だけ「英語の発音」だったら逆に不自然ですしね。
それと、読み上げなくてもいいところも読み上げてしまいますね。カエレバの本タグとか全部読み上げちゃう。ただ、Table of Contentsや、画像内のキャプションは読み上げないんですよね。その辺りは優秀ですが、読みあげなくていい部分を設定できたらいいですね。
いずれにせよ、音声化をメインにするのならブログの記事自体も音声化を意識したコンテンツにしなければいけませんね。画像を挿入して「こちらの画像のように..」なんて記事は、それこそ音声化には向きません。
ハウツー系よりも詩的なコラムや、オピニオン系の記事の方が音声化との相性は良いのかな。けど、音声はまだロボティックだしな..
Amazon Pollyを設定する全手順
Amazon Pollyを設定する方法を紹介します。
まずこちらのリンクからAmazon Polly のプラグインをダウンロードします。
Amazon Pollyの設定画面にいきます。
ここでは音声プレイヤーの設置場所や、声の種類を変えることができます。Sample rateは音声の質だそうで、高いほど高品質。音声の自動再生もできます。
Amazon Pollyの設定画面にてアクセスキー とシークレットキーを以下のように設定します。
まず、こちらでAWS アカウントを作りログインし、コンソールページを開きます。
次に「AWSサービス」の下の検索窓に「IAM」と入力して”Identity and Access Management “へとびます。
このページの左のポリシーを選択。「ポリシーの作成」ボタンをクリック。
この画面ではJSONを選択し、以下のコードを貼り付けます。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "Permissions1",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:HeadBucket",
"polly:SynthesizeSpeech",
"polly:DescribeVoices"
],
"Resource": "*"
},
{
"Sid": "Permissions2",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:ListBucket",
"s3:GetBucketAcl",
"s3:GetBucketPolicy",
"s3:PutObject",
"s3:DeleteObject",
"s3:CreateBucket",
"s3:PutObjectAcl"
],
"Resource": "arn:aws:s3:::audio_for_wordpress*"
}
]
}
Review Policyをクリックします。
次のページでは、名前に「PollyForWordPressPolicy」を入力して作成。
次は、IAMユーザーを作成します。
AWSのコンソールページから、今度は「ユーザー」を選択して[ユーザーを追加]をクリック。
ユーザー名は、WordPressとします。アクセスの種類は、「プログラムによるアクセス」を選択して次のステップへ。
ここでは「既存のポリシーを直接アタッチ」を選択。
ポリシーでは先ほど作成した、”PollyForWordPressPolicy”を入力して選択。
ここではユーザーの作成をクリック。
すると、アクセスキーとシークレットキーが表示されるのでこれをWordPressのAmazonPollyの設定画面に入力して完了です。
記事を音声化する方法
プラグインの設定が完了しても自動的にAmazon Pollyのプレイヤーが挿入されるわけではありません。さらに以下のようなステップを踏みます。
記事の編集ページの下部に、Enable Amazon Pollyのタブが出現します。Enable Amazon Pollyをチェックし、音声の質、種類を選択。How much will this cost to convert?を選択すると、以下のように音声化するのにかかる費用が表示されます。
ここまできてようやく無料ではないことがわかりました…。
といってもこの記事の場合、3433文字で1.4円しかかかりません。しかも最初の12ヶ月は1ヶ月あたり500万文字までは無料だそうです。最後に、記事を「更新」すれば音声プレイヤーが設置されています。
全ての記事の音声化をしたい人は設定画面のBulk Updateからできます。しかし、全ての記事が音声に向いているとは限らないので推奨しません。
ちなみに音声をiTunesのポッドキャスト化するには設定ページの Amazon Pollycast で作成されたフィード(ぼくの場合は”https://tatsumarutimes.com/feed/amazon-pollycast”)をこちらへ提出するだけです。
この通り、このブログのポッドキャストも審査中になりました。
追記:ポッドキャストが開設されました。
数日後、審査を通り無事ポッドキャストが開設されました。
こんな簡単にポッドキャストが配信できるようになるとは…。
ぜひiTunesでも聴いてみて下さい!
今後は、音声化したら面白そうなコンテンツを作ってみようかなと思います。
Pollyは翻訳機能も備えているらしいので、ポッドキャストで英語で音声配信などもできます。可能性しかない…。
記事の音声化が今後どう広がっていくか未知数ではありますが、コンテンツ配信の新しい方法であることは間違い無いのでぜひ、皆さんも「音声化」に挑戦してみては?