本格的な留学の準備のためのフィリピン英語留学が人気です。今回は最近、巷で話題の「0円留学」を徹底分析。果たして本当に0円で留学できるのか、総コストはいくらなのか、代表取締役にインタビューしさらに総額費用を計算してみました。
[PR記事]
この記事の見出し
フィリピン英語留学はコスパがいい
ぼくもこちらの記事で紹介していますが、フィリピン留学のメリットは、
・欧米圏に比べて格安
・それでいて、本格的な英語が学べる
・常夏の島で、時差も少ない
という点です。
とくに欧米圏の大学に進学するためには、TOEFLやIELTSなどの難関英語試験を受けなければなりません。一度試験をうければわかりますが、とくにTOEFLは大学受験で英語が得意だった人でも、ぶちのめされます。
ぼくもTOEFLの勉強方法をまとめていますが、よっぽど試験勉強を得意とする人じゃない限り、やはり座学でTOEFLをクリアするのは難しいです。そういう意味で、フィリピン留学は「英語を使わざるをえない環境」に身を投じることができるのが、ポイントです。しかも英語圏よりも、近くて、物価も安いので、財布にやさしいです。
0円で留学..?
相当人気なんでしょうか、フィリピンの英語短期留学をコーディネートをする会社は、山のようにあります。ぼくも以下の記事で、どこの留学エージェントが最もお得なのか比較してみました。
結論から言うと、それぞれのエージェントは異なるメニューを、異なる価格帯で提供しているので、自分のニーズにあったプログラムを徹底的に調べて選ぶことが妥当です。そのくらいに選択肢があります。その中でも、ひときわ注目を集めるプログラムがあります。
その名も、
0円留学.com
です。
「0円で留学?そんなバカな!」ですよね。
ホームページでもこの通り。
ほんとかよ…?
「つり」ともとれるくらい怪しげな名前ですが、実態はどうなのでしょうか。
果たして本当に、0円で留学できるのでしょうか?
さすがに0円ではないとしても、コストを安く抑えることができるのでしょうか?
英語はしっかり学べるのでしょうか?
本当に無料で留学できるのか、代表取締役にインタビューしてみた
今回はTatsumaru Times 特別企画で、0円留学を提供している「セブ島留学センターアーグス」さん代表取締役の荒川さん(以下敬称略)に、直接聞いてみることができました。
それでは以下、独占インタビューをどうぞ!
まず「0円留学」を提供している貴社について簡単に紹介をお願いします。
(荒川)
当社は「世界と日本に虹をかける」を合言葉に、世界と日本の架け橋になることを掲げた会社です。具体的には、フィリピンセブ島にて英語を学ぶための語学学校を運営しています。「0円留学」や「ボランティア留学」、「ガチ留学」など、様々なプログラム・英語教育や、卒業後の海外就職や二か国留学などもサポートしております。
また、現地のフィリピン人に対しては日本語学校を運営し、日本語の教育もしており、当校を卒業した後には日本への留学支援や就職支援なども行っています。
「0円留学」は、英語の留学費用を極限まで安くしたいという思いから、発想しました。より多くの方に海外への語学留学の機会を提供するには、費用の問題を解決する必要があり、どうしたらこれまでより安価な留学を実現できるかと考え出したのが、「0円留学」のスキームです。
いきなりですが、「0円留学」と売り込んでいますが本当に0円で留学ができるのでしょうか?「0円留学のスキーム」について詳しく聞かせてください。
(荒川)
これまで、海外留学には多くの資金が必要でした。生活費の高い日本でのアルバイトを通じて留学資金を貯めることは簡単なことではなく、うまく貯めることができたとしても、長い時間が必要でした。結果として、海外留学は意欲があっても、実現のハードルが非常に高いものになっていました。そのハードルを下げ、海外留学をもっと身近なものにしようというのが「0円留学」のコンセプトです。
「0円留学」の仕組みはいたってシンプルです。セブ島の英語学校で英語を勉強しながら、現地にある当社のコールセンターでお仕事もしていただくというものです。そのお仕事の対価で学費と宿泊費をまかなうわけです。留学資金を日本で貯めることが「難しい」「時間がもったいない」ならば、「留学先で英語を勉強しながら働いて学費を捻出すればよい」という発想で作り上げた仕組みです。
上記で説明したように0円になるのは学費と宿泊費です。それ以外の各種手数料についてはこちらをご確認ください。
(http://0円留学.com/price_list.html)
また、航空券代、海外旅行保険代、現地での生活費などは自己負担となります。
英語学習のプログラムの内容を、具体的に教えてください。
(荒川)
0円留学の場合は、基本科目4教科を進めていきます。(読解・リスニング・会話・ライティング)入学日に英語のレベルチェックテストを行い、現在のレベルに合わせたテキストを使用し、レッスンはフィリピン人の講師とマンツーマンで行います。
また、希望者は英語初心者向けの日本人講師によるレッスンを受講できたり、空いている時間で追加の「エレクティブクラス」という授業を受けることが可能です。エレクティブクラスの内容はホームページにてご確認ください。(http://0円留学.com)
TOEIC対策のみならず、TOEFL対策のプログラムもあるのでしょうか?
(荒川)
TOEIC対策コースはございますが、TOEFL対策の授業は現在ございません。
フィリピン滞在中の、スケジュール、生活、費用など具体的に教えてください。
(荒川)
セブ島(フィリピンの島)へは毎週日曜日に来ていただけます。翌日の月曜日に入学となりオリエンテーションやレベルチェックテストを行います。翌日の火曜日から授業も仕事も開始となります。休み以外の日は、ホテルと学校を結んでいる送迎バスがありますので、それに乗り、朝来て夜帰ります。休みの日はホテルで自習をしたり、学校主催の「アクティビティ」に参加したり、友達と遊びに行ったり旅行に行ったり様々です。費用については先ほどの費用のページをご覧頂ければと思います。
これまでの利用者の評判はどうでしょうか? フィリピン留学のエージェントは多くありますが、「0円留学」が他と一線を画す点を最後にお願いします。
(荒川)
もちろん皆さま様々なご意見を頂きますが、これまで費用が高く留学できなかったけど0円留学があって留学できた、本当に良かった。留学という長年の夢が叶った。など、喜びのお声を頂くことが多いです。
0円留学は当然費用についてはどの学校よりも安い金額で留学ができる仕組みとなります。
また、金額が安いため、長期で英語圏であるセブに滞在することが可能となります。より長い時間を海外で生活するということも語学力を伸ばす要素の一つになるので、同じ金額で留学を考えておられる方でも、学費を支払って短期間で勉強する方もいれば、その分のお金で0円留学を長期間行う方もいらっしゃいます。
弊社でも短期間で集中的に伸ばす「ガチ留学」というコースもあるので担当アドバイザーと相談をしてどちらの留学コースにするか決めて頂くことが可能です。
また、0円留学のコールセンターでの仕事は、「ビジネスマナー研修」も準備しており、社会人経験を身に付けるよい機会となると思います。実際の業務でお客さま対応力や電話での営業力といった「仕事力」を養うこともできますので、これから就職をする方や仕事を転職される方にとっては、まさに一石二鳥の留学経験になるはずです。
(インタビュー終わり)
荒川さん、ぶしつけな質問にも関わらず丁寧に答えていただき、ありがとうございました!
0円留学、いかがだったでしょうか?このインタビューの内容を踏まえて、私が思ったことは以下のとおりです。
感想
残念ながら完全に0円で留学ができるというわけではありませんでした。
まあそりゃ、どんな留学でも生活費・宿泊代などは、基本的に自己負担は当然です。食事付きの「合宿型」でもない限り、かからないわけがありません。それでも、普通はかかる学費と宿泊費は、0円留学は本当に0円で提供できるようにした点は、画期的です。
おしいのは、英語のプログラムでTOEFLのプログラムがないという点です。というのは、このブログでも再三、TOEFLの難しさを訴えてきたからです。今後TOEFLやIELTのプログラムが追加されることを願いましょう。
それと、0円留学の理念がいいです。「より多くの方に海外への語学留学の機会を提供するには、費用の問題を解決する必要があり、どうしたらこれまでより安価な留学を実現できるかと考え出した」の0円留学ということですが、これは本当に共感できます。日本は、欧米先進国を含めても学費が異常に高いことで有名です。一方で、ヨーロッパ諸国の学費は驚くほど安いです。
しかし現状、英語は世界の共通言語であり今後ますますプレゼンスを高めます。海外国内を問わず一流大学ではより一層の英語力を求めるようになっています。しかし、日本国内のみで英語力を高めることには限界があるのは、明らかです。そこには「学費」の壁があります。
そういう意味で、まずは費用をできる限り安く抑えた点においては、他のプログラムと一線を画すことは評価できるでしょう。
0円留学に実際にかかる費用を徹底的に計算してみた
しかし完全に無料というわけではないようなので、今一度整理整頓して実際にいくらかかるのか検証してみましょう。ほじくり返すべきは、「渡航費・生活費・海外保険代」そして「その他手数料」です。一つづつ見ていきましょう。
フィリピンいき航空券の最安価格
渡航費は、スカイスキャナーで最安の航空券を検索したところ、片道約1万3500円がみつかりました。
スカイスキャナーによると他の月でも、最高が観光のシーズンの8月で約4万円でした。
観光シーズンを避けて、11月から1月だと、往復3万円弱でフィリピン行きの航空券を買うことができます。スカイスキャナーで格安の航空券を探す方法は以下の記事を参照してください。
フィリピンでの一ヶ月の生活費
これはさすがにぼくが現地に住んでいたわけではありませんので、わかりません。しかしブログでまとめているいる人がいたので、以下を参照しようと思います。
上記の記事をまとめたパレコさんによると、家賃を含めた生活費は一ヶ月あたり、
23,040ペソ=59,904円。
※為替レート:1ペソ≈2.6円換算(2015年11月当時)
これには家賃光熱費16,926円、食費 (ほぼ外食)15,600円を含みます。
宿泊料が込みの0円留学だと、同じ食費代だとすると約4万3千円で済む計算になります。
あとは食費・交際費の節約次第でいくらでも安くできますね。
海外保険
海外保険は、最近では海外保険つきのクレジットカードでカバーしてしまう人が多いようです。出国後90日以内がほぼすべてのクレジットカードの保険適応条件であるので、3ヶ月程度の留学だったら、わざわざ海外保険に加入する必要はありません。
海外保険つきのクレジットカードの有名どころは、三井住友VISAカード、楽天カード 、セゾンブルー・アメリカン・エキスプレスカード、エポスカード、ですが詳細は以下の記事がよくまとまっているので、参照してください。
その他手数料
荒川さんがおっしゃっていた「手数料」とはなんだったのか、念のため確認してみましょう。
するとありました。手数料とは、雑費・諸経費そして、Visa延長費用のことのようです。
こちらの雑費・諸経費を表に落とし込み、光熱費を一ヶ月換算し、さらにGoogle Financeの関数で自動円換算をすると以下の通り。
Visa延長費用は以下のようになりました。
すべての費用がでそろったので、ここで合算してみたいと思います。
条件: 0円留学の利用で、フィリピンに3ヶ月滞在、節約生活
・宿泊費・学費=0円
・11月から1月の期間最安の往復航空券 = 約3万円
・3ヶ月の節約生活費 = 約12万9千円
・海外保険つきのクレジットカード = 0円 (実質)
・諸経費 = 約7万6千円
・3ヶ月分のVisa延長費用 = 約1万6千円
合計、25万1千円なり。
0円留学を利用して、3ヶ月滞在は渡航費込みで、最安でこの価格でできるということです。一ヶ月あたり、約8万4千円という計算になります。
これがどれだけ安いかは、明らかです。
例えば以下の記事で紹介している、某学校では1週間の滞在だけで、12万円近くします。安いところでも1週間で約5万円なのです。
これに、渡航費がかかります。つまり一ヶ月で20万円近くかかってしまうところをを0円留学は、9万円以下に抑えたわけです。
0円留学は本当に安く抑えられるということが明らかになりました。
結論
0円留学は、すべてが完全に0円ではないし、コールセンターでの仕事もあります。そのようなデメリットも踏まえると、単純にコストパフォーマンスの比較はできません。しかし、それでも費用だけをみると、留学費用を低価格に抑えることができることがあきらかになりました。ただし、シーズンを避けて、節約生活をした場合に限ります。
私自身、4年くらい海外にいましたが、留学で大事なのはやはりできるだけ長期で滞在するという点です。というのも語学は、短期間で身につけられるものではないからです。様々なシチュエーションに身を投じて、能動的に新しい言葉を使うことが最も効果的だからです。3ヶ月でも短いと感じてしまいますが、長期留学の準備のための留学なら、十分と言える期間でしょう。
コールセンターでの仕事も捉えようによっては、プラスにもなります。特に若い人にとっては、それこそこれもいい社会勉強の一つになりますし、履歴書にも職務経歴として追加することも可能です。それと学習面においても、座学で学校にこもっているよりも、複数のアクティビティを行き来するほうが私はいいと思っています。そのほうが、短時間の学習に集中できます。また、生活費が安いのでこれを機に、このブログでも紹介している「なりわい」を始めてみるのもありです。
以上、0円留学の徹底検証でした。